ヤドリギツグミ
                   スズメ目  ツグミ科
                                        英名:Mistle Thrush      
                                         学名:Trudus viscivorus
 
   観察頻度   :生息地域から遠く離れているため極めて稀で、国内では数例があるのみ。
   全   長   :27cm前後
   観察可能時期:冬鳥として11月〜3月頃まで   

   生息場所   :平地の林縁の草地など・・・
    特  徴   :雌雄同色で地味な灰褐色で灰白色の喉から腹部にかけて多数の黒い斑点がある。      
   類 似 種   :ウタツグミと酷似している。 識別点は様々あるようだが、図鑑を見ても実物を見ても黒い斑点の
             模様の違いで見分けるのが容易。  ヤドリギツグミは不定形なのに対してウタツグミは逆ハート
             形をしている。 
 
    ユーラシア大陸の中央部以西〜ヨーロッパにかけて繁殖し、冬はヨーロッパ南部からアフリカ北部に渡って越冬
   する。  

    2,013年から14年の冬にかけて三重県南牟婁郡紀宝町の山間の田園で1羽のヤドリギツグミが越冬した。
    同時期に神奈川県の相模原市の公園では1羽のうたツグミが越冬した。 東西で稀なツグミの越冬は極めて珍し
   いことであった。

    ヤドリギツグミは田んぼのあぜ道で餌を探していた。 比較的警戒心が薄く、道路際にカメラを構えて待っていると
   次第に寄ってきて20mくらいまでは近付いてきた。   周辺が冬枯れで茶色いためきれいに色が出ていない。
                           2,014年1月6日  三重県紀宝町
            

   
    やがてカメラの上を飛び越して反対側の木の上に載った。  しばらく木の上にいたあと背後の山に飛び込んで
   行方不明になった。
                            2,014年1月6日  三重県紀宝町
            
   


    春が近付いて緑が増えた3月10日に撮りなおしに行った。  この頃には存在がかなり知られるようになっていたが、
   とても遠いため観察者は数名のみであった。
    4日前に相模原市のウタツグミを見に行ったときにもあまりにも遠隔の地なので興味をもつ関東の人はほとんどいな
   かった。
                          2,014年3月10日  三重県紀宝町     
            
    



                               記:2,015年3月1日

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