サシバ    タカ目   タカ科   
                               英名:Gray-faced Buzzard 
 

     全   長   :♂47cm  ♀51cm  ♀が♂より少し大きい  オオタカより僅かに小さい
     見られる時期 :4月〜10月   
     生 息 場 所:平地から山地の山林・農耕地
     類 似 種   :アカハラダカ  ツミなど
     特   徴   :下あごの腮線(さいせん)が明瞭。 腮線が有るのはアカハラダカとツミであるが、アカハラダカ
               はこの地方では稀。 ツミは下雨覆いに密に横縞が入るが、サシバは横縞が入らない。
               両者大きさが随分と違うが、写真を見比べるときはこの横縞の有無が目安になる。
               普通型と全身が黒っぽい褐色を帯びた暗色型がいる。
               成鳥の下面は横縞、幼鳥は縦縞なので識別は容易。

     日本では4月に本州以南に渡ってきて繁殖。 9月から10月にかけて東南アジアに渡って越冬する。
     渡りは白樺峠から琵琶湖に抜ける成鳥を主としたルートと、太平洋岸を南下して伊良湖から紀伊山地に渡る幼鳥を
    主体としたルートが有ったけど、近年は伊良湖のルートが拡散して多様化しているようだ。
     かって、白樺峠から猪子山・岩間山など公開されている観察地の渡り数からルートを調べてみたことがあるが、次第
    に拡散しながら瀬戸内海沿いに九州に渡っていくらしいことがわかった。 個人の感想であるが。

    
     眉班が目立たないので子育て中の成鳥の♂。 雛に与えるトカゲをくわえている。
                         2,008年7月5日  可児市
          

                               上と同一個体。 
          
   
                    同一個体。 胸の横斑はあまり目立たない。
          


    伊良湖岬で渡り途中に木に止まって休んでいる幼鳥。 警戒心が薄かった。
                         2,008年10月3日  恋路ヶ浜にて
          
       
     白い眉班が目立つので子育て中の♀成鳥。 2,008年7月撮影の♂のカップルの相手と思われる。
                       2,010年7月1日 可児市
          

    渡り途中の幼鳥。 眉班が目立つので♀とみられるが、初列風切り羽が数枚生え変わり中。 換羽にはエネルギーを
   要するので渡り途中にこれほど初列が少ないのは珍しい。 激しくボロボロで渡れるか心配。
          

     5本指で下雨覆いの横斑がまだらなのでサシバの幼鳥。 上と比べて全翼が揃っていて渡りに支障はない。
          
  
     白い眉班が目立っているので渡り途中の成鳥♀。 このタイプのサシバの写真は比較的よく見る。
          

          渡り途中の成鳥。 性別は不明。 5本指で腮線があるが、下雨覆いに横縞が無いのでサシバ。
          

                   渡り途中のサシバ。 5本指で胸の斑が縦線なので幼鳥。 
          


   



                            
        記:2,023年7月25日 


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