ヤマドリ キジ目 キジ科
英名:Copper Rhesantl
学名:Phasianus Soemmerringii
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5亜種のうちアカヤマドリ・コシジロヤマドリが準絶滅危惧種(NT) 狩猟鳥
全 長 :♂125cm ♀55cm前後 キジよりかなり大きい
観察可能時期:留鳥として1年中見られる。
生息場所 :平地から山地の林・草地などで主として植物質の餌を摂る。 山道で出会うことがよくある。
特 徴 :♂は長大な尾を持つので大きく見える。 一夫一妻性。
類 似 種 :
日本固有種で外国には生息しない。 生息域により、中部以北の本州に亜種ヤマドリ。 房総半島・
紀伊半島・山口・四国南西部には亜種ウスアカヤマドリ。
中国・四国地方には亜種シコクヤマドリ。 九州北中部にはアカヤマドリ。
九州南部にはコシジロヤマドリが分布する。
狩猟鳥としてキジと併せて全国で毎年数千羽以上が放鳥されていいるが、餌となるドングリや山葡萄の
豊富なナラやブナの広葉樹林の伐採によって数が減少してきている。
また、放鳥する際に地域に生息するものと同じ亜種のヤマドリが放たれているのか把握されていないそ
うで国内交雑が懸念されている。
写真は交野市の山中で撮影した亜種ウスアカヤマドリの♀。 撮影時は♂1羽が出てきたあと1時間半後
に♀が2羽で現れた。
毎日同じコースを移動しながら餌を探しているが、雌雄が一緒に動いているわけではない。
多い日には♀が4羽も一緒に現れたそうで、グループとしては5羽で行動している。
2,013年3月15日 交野市
上の個体とは別個体の♀。 殆ど羽色・模様が同じなので2羽とも♀。
2,013年3月15日 交野市

ウスアカヤマドリの♂。 時間は不同ながら、毎日同じコースで♀に先行して1羽で姿を見せ、草を食べ
ながら移動していった。
2,013年3月15日 交野市

長大な尾羽を持っているので、写真を撮るときにしばしば尾羽の先端を切ってしまったがこの角度なら
大丈夫。
2,013年3月15日 交野市

頻繁に羽ばたきを繰り返していた。 これを幌打ちという人と違うという人と・・・・。 どろどろという音が
聞こえるそうだが、私の耳には聞こえてこなかった。
2,013年3月15日 交野市

山歩きをしていると出会う機会はあるが、写真を撮るのはまず無理。次は別亜種との出会いを期待し
ている。
2,018年の3月、可児市の里山にヤマドリの♂が出没していると聞いて見に行ってきた。 写真のように
交野市のヤマドリと比べて体の赤味が薄く、尾の色も薄くて別亜種であることがわかる。
本州以北で繁殖生息する亜種ヤマドリの♂である。
2,018年3月29日 岐阜県可児市

現地について最初に現れたのは林道横の崖の上であった。 距離は10mもなく大勢のカメラマンが待ち
構える脇を悠々と餌(木の芽や葉っぱ)をついばみながら歩くなど警戒心はまったく薄かった。
2,018年3月29日 岐阜県可児市

やがてカメラマンの待ち構える林道に飛び降り、近くで撮ろうとするカメラマンの背中に飛び蹴りを入れ
たりするなどびっくりするような光景が見られて面白かった。
数年前に伊吹山登山道で話題になったヤマドリも登山者やカメラマンを追いかけるなど、警戒して逃げ
るよりこちらを追い払おうとする行動があったそうだ。
山中で出会ったヤマドリは一目散に逃げたけど、人を追いかけるような行動は近くに繁殖地があるのか
とも思える。
2,018年3月29日 岐阜県可児市

尾羽が長いのに鳥との距離が近く、長大な尾羽まで1ショットで納めるためには前回のレンズは長すぎた
ために 今回は短いズームレンズを持参した。 亜種ヤマドリの♂である。
横から見ると豪華絢爛の印象。 ウスアカヤマドリと比べてコントラストがはっきりしている。
ひょっとすると上と同じ個体の可能性も・・・・。
2,021年4月2日 岐阜県可児市


左そばでカメラマンが構えている前をどうどうと闊歩。 恐れる気配なし。

よよく見るとそばの人のズボンに噛みついている。 気性はかなり荒い。 人と比べてこの大きさ。

記:2,013年 4月19日
2,018年 4月17日改定
2,021年12月13日改訂
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