ツリスガラ     スズメ目  ツリスガラ科    英名:Penduline Tit
                                  学名:Remiz pendulinus

    全  長  :11cmとスズメより小さい
 見られる時期 :冬鳥として10月から4月に渡来するが目にする機会は少ない。
 生 息 場 所:平地の芦原  観察するには風のない3月から4月初旬の晴天の日が良い。
  類 似 種  :無し
   特  徴  :雌雄で色が違う。  越冬地が北上して関東地方に進出しているそうだ。 芦原で越冬してい
           ると言うがこれまで越冬しているのを見たことが無く、目にするのは春の渡りの季節。 
 
           内陸部にも葦原があるがどれくらい内陸に入り込んでいるのか情報がなく、私が見かけるの
           は河口の葦原や海岸部の葦原である。  小さな群で行動しチィーと小さな声で鳴く。
 
           オオジュリンと同じように主に葦に寄生しているカイガラムシなどを餌にするが、川柳の芽を
           食べているのも見かける。
           3月〜4月に見られる群れの中には1Sの若鳥も混じっているはずだが、外観は♀に似て識別
           は難しい。

   ユーラシア大陸のヨーロッパからモンゴルにかけての中緯度帯で繁殖し、アフリカ北部・中東・中国南部から
  韓半島・日本に渡って越冬する。 

   ♀は♂と違って頭は茶色をしており、過眼線の色も薄い。 ♂は頚から側胸に茶色のバンドが有って若鳥の♂
  にも僅かに見られる。  この個体は茶色のバンドが無いので♀。
                      
2,007年3月29日  桑名市・町屋川河口
          


  小さな群で川柳の芽を食べていた。  この撮影場所は鳥まで20mほどの距離が有るうえに相手が小さいの
 でなかなかきれいに撮れない。
                     
 2,008年3月22日  桑名市・町屋川河口
         


   ツリスガラも小さな鳥たちに特有の動きが速いが、エナガやキクイタダキほどではなく、葦に取り付いて茎を割りな
  がら中の虫を探す時がシャッターチャンスだ。 この♂も遠かったがトリミングしてもなんとか写真になった。  
        


    この個体は過眼線の茶色が濃く短いが眉斑が無いのではっきり見えていない。 過眼線の後端にはっきりした白い
   点が有る。
    頭は茶色より青っぽいので冬羽の♂、または第1回の♂夏羽かと思うけど判然としない。 珍しい個体である。
                     2,010年3月22日  長良川河口堰
        
        


     相手が小さいのでファイバーの1本1本を解像できる程の写真を撮るのは難しい。 安全距離は比較的近いと思う
    けどこの程度が精いっぱい。 成鳥♂夏羽。
                   2,011年4月1日  長良川河口堰
        


   写真を撮ってみるといろんな個体が混じっていて興味深い。 この個体は過眼線が褐色なので♀であるが、輪郭が
  曖昧なので若いかなとも思う。
                   2,020年3月18日  長良川河口堰。
        


   この個体はとても興味深い。 ♂成鳥にしては過眼線の色が薄く、♀成鳥にしては濃い。 胸(首)脇の褐色斑は
  まだ判然としないが若い♂ではないかと思う。
                  2,020年3月18日 長良川河口堰
        



     目に眼帯をかけたようで人相は悪いが愛らしい顔をしているので大好きな鳥たちの一つ。 是非とも越冬して
   いる群を見付けたい。



                             記:2,009年1月29日
                               2,020年3月29日 追記
 
                                 目次に戻る