トピックス  野鳥にまつわるあんな話こんな話・・・
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2,024年
23

 
4月15日(月)  コシアカツバメ初認
  今年もコシアカツバメがやってきた。 もう暫くしたら8月末までの定期観察を開始する事になる。
  昨年の記録を見たら整理できてなかったのでやっておかなくちゃ。 今年は巣が幾つ増えるか・・
 幾つの巣で雛が孵るか・・・暑い中での観察だけど楽しみだ。

 3月14日(火)  ジョウビタキが北帰
  昨年は3月24日に雨の中を北に向かったジョウビタキが12日から姿を見せていない。 ちょっ
 と早いけど12日に北帰したようだ。 昨年より12日早いのでまだどこかにいるかもしれない。
  イソヒヨドリは嫁さんを探しに行ってるのかお食事タイムになっても姿を見せないことが有る。
  近くを探してもお嫁さんはいないと思うけど・・・・。

 
3月11日(月)  突然復活したカウンター
  昨年の12月9日のこと、突然サイトのトップページに置いているカウンターが表示されなくなった。
  カウンターのHTMLをいじったことは無く、復活させようと手を尽くしたがどうしようもなかった。
  カウンターの数字はホームページを運営してゆくうえで信頼度の目安となり、日々数字が大きく
 なってゆくのは励みになる。 がっかりしていたら3月7日に突然復活した。
  カウンターを提供してくれている運営側に問題が有ったと判断するしかないが、これで元に戻っ
 てまた元気が沸いてきた。 当サイトは情報が少ないのでアクセス数が少なくなってしまったけど
 また頑張ろう。 という事で皆さんよろしくお願いいたします。

 2月22日(木)  バトンタッチ SDGS始めています
 2月24日の土曜日18時30分からのBS朝日で日本の雁の復活に力を捧げた呉地正行さんの
活動が紹介されます。 以下は番組紹介を転載。
 「絶滅危惧・日本の鷹を守る」・「思い続ければ道は開ける」 絶滅の危機にある渡り鳥を救い、国
際的に表彰された日本雁を保護する会の呉地正行さん。
 学生時代に伊豆沼でガンが一斉に飛び立つ姿を見た呉地さんは、これをきっかけにガンの保護
に取り組むことに。 
 1,970年代当時ガンは狩猟を認められていたが沼地の開発により生息数が激減。 「日本の雁
を保護する会の呼びかけで天然記念物にしていされた。 またガンの生息地になる「ふゆみずたんぼ」
の普及に尽力、希少なシジュウカラガンの復活を成し遂げた。
 国際的な賞も受賞した呉地さんたちの取り組みに迫る。

 以上が番組の紹介であるが、日本では絶滅状態にあったシジュウカラガンの5羽のファミリーが
初めて確認されたのが2,007年の伊豆沼であり、私たちは12月にその5羽に巡りあって写真を
撮った。 勿論、日本には数羽しかいないと聞いていた。
 そのシジュウカラガンは千島から飛来して今では5,000羽を超えているそうだ。
 呉地さんたちの活動の模様は下記URLからも見ることが出来るのでどうぞ。
   https://www.suntory.co.jp/eco/birds/fund/message/vol06/



2,023年

 
12月28日(木)  近年増加しているトモエガモ
 どこのテレビ局か忘れたけど米子水鳥公園周辺でムクドリ状態の群で飛び回る野鳥の映像が
放映された。 12月17日付けのニュースだった。
 最初はムクドリかと思ったけど鳴き声は一切無く、トモエガモの群だとの説明だった。
 ネットで調べてみると近年トモエガモがとても増えているとの情報がたくさん出てきた。
 そう言えば、昨年の冬は100羽くらいのトモエガモが背割で越冬した。
 今のところ数羽でしか無いが、これから背割でもトモエガモの数が増えて行って定期的な越冬
地となることを期待している。 トモエガモ奇麗だよね。


 11月4日(土)  必見野鳥番組
 今夜Eテレで夜の7時から「地球ドラマチック・1万キロを旅する渡り鳥 謎に包まれたルート
を解明▽生息域を守れ! 奮闘する研究者」が放送されます。  野鳥ファン必見番組。


9月22日(金)  最後の雛が巣立ちました
 1巣だけ子育てが続いていたコシアカツバメの雛・2羽が昨日無事に育った。 昨年は9月
12日が最終だったので今年は9日遅かった。
 今年は6月13日を皮切りに23回の巣立ちがあった。 3つの巣で2回の巣立ちがあった。
 まだ未整理なので少し間違いが有るかもしれない。 後日整理出来たら発表します。


8月1日(月)  サシバの渡りルート解明へ
 公益財団法人「日本鳥類保護連盟」は奄美大島で越冬するサシバに衛星利用測位システ
ムのタグを装着し、渡りのルートを解明を目指す。 機材購入のためにクラウドファンディング
で寄付金を募り、来年1月から1年間飛行を追跡する。 
 日本で繁殖するサシバについては九州から南西諸島を経由して沖縄からフィリピンに渡っ
て越冬することが知られている。 国内最大の越冬地である奄美大島では推定2,000羽が
越冬するが、どこで繁殖したものかわかっていないので解明を目指すという。
 クラウドファンディングの目標は3,000,000円で申込期限は8月31日までと迫っている。
 事業形態やCFについては次のURLを参照していただきたい。
   https://readyfor.jp/projects/jspb2023?sns_share_token=


 2,012年に慶應義塾大学のSFC研究所(生物多様性研究・ラボ)が鳥類学者の樋口広芳氏
が中心となって青森県黒石市付近で捕獲した4羽のハチクマ(♂3・♀1)に衛星測位装置を
搭載して秋の渡りと、春の折り返しの渡りを追跡して位置情報やマップをネット上に公開して春
と秋ではルートが違うことを公表した。 その時のURLはネット上に残されているけど残念なが
らメンテナンスがなされていなくて春の渡りマップしか表示されない。
 その時に公開された位置情報はノートに記録しておいたので私の所には幸いにも残っている。
 ハチクマの渡りルートについてはその後樋口氏が詳細に調べてネット上に公開されているが
私の所に残っている記録は渡りの開始日まで記載されているのでとても貴重だと自賛している。


7月30日(日)  ニーナ旅立つ
 28日に保護されたニーナは今日の16時56分に短い生をまっとうして天国に旅立った。
 ユーチューブでライブ中継されていた管理人さんの奥様が獣医さんで、手を尽くしてくださっ
たものの満足に給餌されなかったことと異常な暑さのために衰弱しきっていたよう。 
 チャットでは大勢の人がレスキューに対して賛否両論の意見を述べられていたけど、自分
には何が正しかったのか判らない。 ただ、増えすぎた鹿が草を食べ尽くして伊吹山が荒れ
放題荒れて親が充分にエサを獲れなかったことはこれからのイヌワシの繁殖がますます厳し
くなっていくことは理解できた。 山が荒れる原因に人間がかかわっていることも・・・。
 ライブ中継はまだ続けられていたので16時59分に母ワシがニーナに呼びかける声を聞
いた。 この声を聴いたり、チャットでニーナを悼む書き込みを読んで涙が出てきた。
 巣から飛び出す前は目をつむっていることが多かった。空腹と水分不足で随分と苦しかっ
 たことだろう。  大変だったね。 ゆっくり休んで欲しい。


7月28日(金)  ニーナ無事保護さる
 餌不足のため孵化から3ヶ月半も巣の中にいたニーナが13時20分頃突然右下に飛び出し
た。 管理人さんたちがカメラで必死に探して見つけ出し、下から登って無事に保護して助け出
した。 17時30分ごろに下に下ろしたようです。
 ニーナは自力で補水剤を飲んだそうだ。 これからどんな入院生活が始まるのか詳細はわ
からないが、充分な餌が与えらえて急速に回復してゆくだろう。  
 自然復帰を目指して逞しく生きてほしい。 まずは良かった。 
 これまで時々スクリーンショットで映像を幾つか保存しているのでまた見てみよう。
 ニーナの体重は1,36kgしか無かったそう。 救出隊の皆様有難うございました。
 情報の把握が出来なかったので事実誤認が有って書き直しました。 


7月27日(木)  ニーナにレスキュー
 7月25日に9日ぶりにトビが配達されたもののニーナが喜んで食べるようには見えず、翌日
から両親はニーナに巣から出るよう呼びかけた。 これを見た管理人さんは両親が子育てを
終えたと判断しているとし、伊吹山のイヌワシのDNAを守るためにレスキューを行うことを決心
された。 今日のレスキューでは鹿肉を1kgほど投入したかったようだけど上からでは見通しが
悪くて300gしか届けられなかったようだ。 それでもニーナは飛びついて完食し、次第に元気
を取り戻しているように見えた。
 この300gで元気を取り戻すだろうけど問題は巣立つまで継続して続けられるかどうかだ。
 何もお手伝いできないのが歯がゆいけど、ニーナが無事に巣立つまで関係者の皆様に声援
を送りたい。 ニーナ頑張れ! 応援している皆さん有難うございます。


7月11日(火)  カラスとヤマドリ
 昨日6日ぶりに餌に有りついたニーナは今日も11時03分にカラス、13時50分にヤマ
ドリの給餌を受けて当面の危機を回復した。 餌を運んだのは父親だけど、ほっとすると同
時に今後も順調な給餌を期待したい。 夕方、両親はカモシカの子供の狩りに成功したらし
いので、明日は運べるように小さくしたカモシカを持ち込んでくれるものと期待する。
               ヤマドリはでかいな~!
     


7月10日(月)  6日ぶりの給餌
 飢えていたニーナに父親が餌を運んできた。 6日ぶりの給餌だったけどニーナは15分
位で食べ尽くしてしまった。 チャットを読んだら野兎と書いてあった。
 餌が運ばれてニーナが羽を広げて餌を隠した時、ニーナのすけすけの尾羽がよく見えた。
 12枚の尾羽は羽軸ばかりが目立って間を埋める羽が驚くほど少なかった。 この尾羽で
 は働きが悪いので自由に飛ぶのは難しくて狩りにも支障が出そう。 潤沢に餌が届いて
 巣立ちまでに生え揃うのを願うばかりだ。


7月9日(日)  見るのが辛い伊吹山のイヌワシ幼鳥
 伊吹山のイヌワシの幼鳥・ニーナは今日で5日間餌を貰っておらず、飢えからピンチを迎
えている。 本来なら孵化してから2ヶ月くらいで巣立つはずだけどもう3ヶ月になる。 
 餌になる動物が少なくて獲物が獲れて散れていないわけだが、動物たちの繁殖シーズン
がほぼ終って餌になる小鹿などの狩りが難しくなる。
 怖いイヌワシが餌を探して上空を飛び回れば小動物の警戒心は強くなるばかりで餌事情
はこれからまずます厳しくなり、親鳥も餌が獲れないと自分たちの生存が危うくなる。
 明日は命をつなぐ給餌が有ることを願うばかりだ。


7月2日(日)  今日の給餌
 天候が回復してニーナには12時ちょうどに大きなアオダイショウ・13時39分にヤマドリ
が給餌されてソノウがぱんぱんに膨れた。
 巣立つだろうとされている7月に入った。 まだ羽ばたきが少ないのでもう少し先になるだ
ろうと思うけど、いつライブ中継の画面から消えてもおかしくない。 餌が順調に運ばれれ
ば意外と早いかもしれない。 


6月28日(水)  巣立ちが近い
 7時43分にヤマドリ、13時3分に蛇が運ばれた。
 ♂親は餌を運んできても雛が怖いのかそそくさと巣を離れてしまう。
 ♀親は雛に細かい気配りで餌を千切って与えていたが、最近の雛は雛と呼ぶのがはばか
られるくらい大きくなって親と変わらない。 若鳥と呼ぶのがふさわしい。
 いつごろからか給餌を受けると母親からも羽を広げて餌を奪えわれまいと隠すようになっ
た。 7月初旬に巣立つと予想されているが、この分だと予定通りとなりそう。
 天候は不安定だけど給餌がきちんと続くことを期待している。


6月26日(月)  子鹿配達
 朝7時に子鹿配達。 これで数日はもちそう。 出来れば明日も配達がありますように。


6月25日(日)  餌が足りない
 そろそろ巣立ちが近くなって精悍な顔つきになってきたニーナだけど、親の給餌が少なく
て成長に遅れが出ているようだ。 伊吹山という環境はイヌワシの雛に与えられる餌の狩り
が難しいらしく、雨の間4日間給餌が無かったあと23日には蛇を4匹食べた後、昨日今日
と餌が配達されていない。 これまでにも給餌の無かった日が連続して何回か有り、ライブ
中継を見ている人たちのチャットでは大勢の人が心配していた。 
 7月初旬には巣立ちと予測されているけど、それまでの給餌次第で遅くなる可能性もある。
 食物連鎖の頂点に立つイヌワシだけど、イヌワシをやるのがこれほど大変とは思いもしな
かった。 無事な巣立ちが迎えられますように!


5月30日(火)  ピンチから脱出
 今日は朝から給餌が有ってひとまずはピンチから脱出。 母親はたくさん食べさせようと
餌をニーナの口元に持っていくも、空腹から無理して骨を食べたニーナは消化不良を起こし
ているのか食欲不振で具合が悪そうだった。
 母親が三日間寄り付かなかったのは巣への落石が怖かったせいらしいく、夕方の給餌が
終ると巣から離れていった。
 三日間食べなくても凌げる・・・梅雨に入って長雨が続くとまた同じことが起きそうだけど、
小さな体で凌げるのはなかなか逞しい。


5月29日(月)  ピンチのニーナ
 子育ての様子がライブ中継されている伊吹山のイヌワシの雛に今日の夕方まで3日半も親
の給餌が無く、雨に濡れてずぶ濡れになり余計にやせ細って見えるニーナが悄然と佇んでい
る姿がとても痛々しく涙が出てくる。 
 ライブのチャットを読んでいたら2,019年に15年ぶりにイヌワシが巣立ったとの書き
込みが有り、イヌワシの繁殖はそんなに難しいことなのかとびっくりした。繁殖が難しいの
は餌を獲れなくなったのが一番の理由とと思うが、巣に近付くカメラマンの存在も見逃せない。
 今回のライブ中継もそんなカメラマンからイヌワシを守ろうとする目的から始められた。
 梅雨に入って今日は雨が降ったけど明日からの二日間は雨が降らないので親の狩りが成
功して餌が運ばれてくることを祈っている。

 ところで、2,009年に私が撮影された幼鳥は2,004年に巣立った個体なのだろうか?
 5年でほぼ成鳥になるとの事なので5年目に入ってもまだ幼羽を残しているこの個体はこ
れから成鳥羽に最後の換羽をするのだろうか。 
 放浪の若鳥が入ってきたとの記述も見たのでそちらの方だろうか。 この年5月11にも
撮影に行って換羽中のイヌワシをみたけど、この若に換羽の兆候は見られないが・・・。


5月26日(金)  伊吹山のイヌワシ雛
 孵化から1ヶ月半経った伊吹山のイヌワシの雛は逞しさを増して羽ばたきをするようになった。
 この間に何度か雨が降り、母親の庇護がない夜も過ごしてライブ中継を見ている我々をはら
はらさせたけど無事に乗り切ってきた。 母ワシは雨に濡れても大丈夫とわかっていての行動
だったようだ。 
 運ばれてくる餌は鹿の子供や蛇・ヤマドリやウサギなど多彩であったが、獲物を獲るのに苦
 労しているようでもあった。 
 巣立ちまではまだまだ時間がかかりそうだけど、夏ごろには立派に飛び立ちそうだ。
 写真は2,009年5月25日に撮影のイヌワシ幼鳥。 5月の撮影なので2年目以降の初夏を
迎えたばかり。  尾羽が白いけど風切り羽の白色部は随分と小さくなってきている。
 イヌワシが成鳥になるまではおおよそ5年かかるそうだ。 
   



5月5日(金)  厳しいイヌワシの子育て
 イヌワシの雛ニーナが4月11日に孵化してから25日経ち、随分と大きくなったけど餌の供給
はなかなか厳しそうでニーナは朝から食事をしていない。 母親は暗くなるまで戻ってこず一人
で寝ることになった。 チャットを読んでいると写真を撮るために餌を置くカメラマンがいてそれは
♂の狩りの能力を低下させるなどと人間側の責任も大きい。 
 私も以前、伊吹山へイヌワシの写真を撮るために何回かでかけてガードレールの外に三脚を
立てて出を待ったけど、植物保護のため外に出ないで下さいという事になった時、撮る場所が
狭められてから行くのをやめた。 
 撮れる場所が何か所か有るのでそこでカメラを構えることはほとんど影響は無いと思うけど、
巣の近くまで寄っていく行為はイヌワシに大きな影響を与えるだろう。
 ニーナが巣立ったら会いに行こうと思ったけどやめておくかな・・・。
 それよりニーナの命が大事。 お父さん頑張れ! 


5月1日(月)  孵化から3週間
 
伊吹山のイヌワシの雛が孵化して3週間となった。 1羽目のニーナと名付けられた雛は親の
庇護を受けてすくすくと育って随分と大きくなった。 立ち上がった姿を見たら脚はがっしりと
太くいかにも猛禽らしくなっている。
 子育てに懸命の両親であるが、餌を獲るのは大変らしく昨日から今日に掛けて餌が供給され
なくてライブ中継を見ている人たちはハラハラしていた。
 それでも16時20分ごろに餌が届いて皆さん安堵。 灰色の毛の塊が見えていたので運ばれ
てきたのはウサギのようで、たらふく食べているニーナのソノウはみるみる膨らんでいった。
 これで明日は大丈夫だろうけど6・7日の雨の前にもう少し餌が欲しい所。
 こうして苦労して巣立ちと独立を迎えられても幼鳥が生きてゆくのは大変だ。頑張れニーナ!


4月27日(木)  オオヨシキリ初認

 オオヨシキリを今期初認。
 間もなくトウネンがやってきて春のシギチの渡りは終了するが、この春は渡りのシギチは何も見
られなかった。 シギチの数が激減しているせいだろうか・・・こんな春は初めてだ。
 今日はオジロトウネンが8羽いたけど、ヒバリシギはいなかったと思う。 


4月21日(金)  コシアカツバメ初認

 昨年は4月12日に営巣のため来ているのを確認したコシアカツバメを遅まきながら確認に行っ
て到着を確認した。 10日頃には確認に行くべきであったが、季節感が次第に狂ってきている。
 今年も営巣状況・子育てを秋口まで観察記録する予定。


4月21日(金)  やはり落鳥
 ミミが助からなくて雛はニーナ1羽になってしまった。 残念なことでは有ったがミミが死んだか
らと言ってニーナの命が保証されたわけではない。 
 今朝見たら餌が無くて母親の姿が見えず、こんな時にカラスに襲われたらひとたまりもない。
 子育てはこれから・・・。 残されたニーナが無事に育つように見守りたい。


4月20日(木)
  ミミは落鳥か・・・
 伊吹山のイヌワシの雛2羽のうち後から生まれた1羽(ミミ)は残念ながら落鳥しそうな気配。
 餌が順調であれば2羽とも育ったであろうに、食物連鎖の頂点に立っても食べ放題に獲物が獲
れるほど環境が良い訳じゃないことを改めて思い知らされた。
 張り付いてライブを見ているわけではないし、ミミがニーナから迫害を受ける様子を見ているの
は辛いのでほとんど見ていないけど、熱心な方たちのチャットは読ませていただいている。
 中には1羽を救えなかったことを糾弾する書き込みが有って罵詈雑言が飛び交っていた・・・と
いうより一人の方の、ライブ中継管理人さんや他の方々への攻撃であった。
 2羽の雛が共に育つように2羽の雛を救い出して飼育しても、来年も2羽生まれて同じことが繰
り返される。 毎年救い出していたら伊吹山のイヌワシはいずれ絶滅してしまう。
 1羽だけ救い出されても残された1羽は子育て放棄される危険性が有る。 自然に任せるしか
ないのだ。 幸いにも攻撃を受けた管理人さんは冷静に受け流しておられた。 
 ミミは可哀想であったがこれが自然の厳しさ。 


4月16日(日)  ニーナとミミ

 伊吹山の2羽のイヌワシの雛は卵が産み落とされた日にちなんで第1子が2月27日なのでニー
ナ第2子は3月3日だったのでミミと名付けられた。 
 これによって私たちはイヌワシの産卵は2月末から3月初旬であること、孵化するまでの日数は
42日から43日であることを学ぶことが出来た。 
 ライブ中継のチャットによると通常は第1子が第2子を攻撃し、恐れた第2子は餌を食べられずに
1週間くらいで死に至るそうだが、今のところニーナがミミをいたぶる回数は少ないようで2羽とも餌
を食べられているようだ。 餌が潤沢に運ばれれば2羽とも巣立つ可能性が有るので期待したい。
 なお、中継ライブを当サイトから見ておられる方がおられるなら、ユーチューブの上部に表示され
るURLをデスクトップにドラッグして直接見られる事をお勧めする。


4月14日(金)  今朝 第2子が誕生
 今朝06時54分に2羽目が孵化しているのが確認された。 2羽とも無事に育ってくれると良いのだ
けど、それは餌の供給次第。 餌が足りないと強いほうが生き残る。 チャットでも触れられている
シブリサイドが起きるのであるが、雛どうしで決着をつける場合も有れば親が選択することもある。
 強いものが生き残るのが自然の法則。 ライブ中継では全て見せてくれるそうだ。
 猛禽類は食物連鎖の頂点に立つというけど、生存競争に勝って生き残るのは大変だ。
 夕方の給餌を見ていたら♀親は先に生まれた方にたくさん食べさせていた。 生まれた日の11日
にはたくさん食べられなかったので小さい方も次第にたくさん食べるようになるだろう。
 第2子はスペアと言われることも有るけど、ちびっこにも頑張ってほしい。 


4月11日(火)  可愛い雛が1羽誕生
 
今朝、卵の一つから雛が孵化しているのが確認され、父親との対面も果たしたようだ。 我が子
を初めて見て戸惑う「♂親の目が泳いでいた」との書き込みが有って思わず笑ってしまった。

 雛を一目でも見たいと何回かライブ中継を開いたけど雛の姿は見えず、今日は駄目かなと思い
ながら暗くなる前の18時5分頃開いてみたら♀親が雛に餌を与えていた。
 小さくて真っ白でなんと可愛い・・・・すぐ隣にもう一つの卵が見えていた。 ♂親が2~3日前に置
いていった餌を小さく千切って雛に与える母親。
 雛には大きすぎる餌は自分が食べていたけど空腹の♀には腹の足しにもならないだろう。
 そーっと雛の口元に餌を運ぶ様子に親の愛情を強く感じて涙が出た。 給餌は18時10分過ぎ
に終わって抱卵に戻った。
 この時ライブを見ていた32人の皆さん良かったね! この子が飛べるようになったらきっと会いに
行くぞ!
              伊吹山のイヌワシ成鳥  2,009年5月11日
   


4月6日(木)  卵は二つ
 
ユーチューブによると、伊吹山のイヌワシの卵は二つ。 4月10日から14日頃孵化の見込み。


4月2日(日)  イヌワシ子育て応援プロジェクト
 
米原市は「見守り・監視でイヌワシを守ろう」という趣旨で、イヌワシの子育ての模様のライブ配信を
市のホームページで開始した。
  賛同する方は以下のURLから子育てを見守ろう。

   
https://www.city.maibara.lg.jp/ibuki_camera/19277.html


3月24日(金)  ジョウビタキLOSS
 冬中庭で愛嬌を振りまいてい昨日夕方までいたジョウビタキの♂が今朝は姿を見せなかった。
 繁殖地へ向かったが雨の中でどうしているやら・・・戻ってきていないか何回も庭に出てみたけど
 気配は無かった。 昨年の秋のいつごろから来ていたのか記録を残すのを忘れていたけど、多分
 11月中だっただろう。 寂しくなった。
  毎年庭に現れるけど年によって♂だったり♀だったり。 このところ♂が続いているのでこの秋は
 ♀を期待。 ♀の方が愛想が良い。 


3月15日(水)  セントラルパークの人気者

 中日新聞夕刊から拝借。
 ニューヨークのセントラルパークの一角にある動物園で飼育されていた世界最大のフクロウ類とされる
ユーラシアワシミミズク」の檻が何者かに壊されて逃亡。 園では檻を設置したりして捕獲を試みて
いるが、セントラルパークを飛び回って自由を謳歌しているとの記事が写真付きで掲載されている。
 「フラコ」と名付けられたミミズクは現在12歳てあるが、園は1歳前から檻の中で生活してきたので外に
出ての生活力を心配したものの野鼠などを襲って食べていることを確認した。
 米国では新型コロナ過の中で人混みを避けて楽しめる野鳥観察の人気が広まっているとされ、多くの
市民やカメラマンが集まっているそうだ。  見に行きたいけどニューヨークは遠すぎるな~!


3月13日(月)  ツバメ初認
 東員町の員弁川上空を舞うツバメを今期初認した。 ちょっと遅かったかも・・。
 庭に現れるジョウビタキは例年おおよそ3月20日ごろ北に向かって旅立つ。 今年は気温が高いから
北帰が早いのかどうかまた報告したい。 背割り堤のウグイスは今年は鳴き声が少ない。


2月11日(土)  ウグイス初鳴き
 背割り堤防でまだ下手くそだけどウグイスが鳴いていた。 ホオジロも囀り始めて春が近い。
 背割り堤では大体2月中旬頃に初鳴きが聞かれる。



2,022年


11月30日(水)  36年前の再放送

  「渡り鳥謎の夜間飛行」は36年前に撮影・放送された番組の再放送で、小鳥たちが豊後水道を夜間に
 渡る様子を水の子島灯台に仮設したレーダーやカメラで撮影した番組でとても参考になった。
  南から渡ってきた・・あるいは南に渡って行く小鳥たちが水の子島灯台という、九州と四国を結ぶほんの
 短いルートであっても冬鳥・夏鳥が灯台にぶつかって命を落としていた。
  撮影は5月7日で番組で扱われた夏の小鳥たちは全て単独で夜間に渡っていた。 豊後水道全体では
 夥しい数の小鳥たちが危険を冒して夜に渡っているのだろうが、それが捕食者を避ける術なのだろう。
  小鳥たちは昼間渡っていると思っていたのでとても勉強になった。 シギチドリも同じだろう。


11月29日(火)  渡り鳥謎の夜間飛行
  今夜18時10分からNHK・BSプレミアムで、NHK特集選「渡り鳥  謎の夜間飛行」が放送されます。
  渡り鳥が灯台に衝突する事故などがあるにもかかわらずなぜ夜間に渡るのかを解明する番組と思われ
 るけど、鳥たちは半球睡眠という脳の半分を眠らせながら数日間ノンストップ飛行で渡る術を心得ていて
 それとも関連すると思われます。 とても興味深いので関心のある人は是非とも見てください。


11月6日(日)  香川さん
  鳥取県米子市の水鳥公園は、香川県で越冬すると見られることから「香川さん」と呼ぶ1羽のヘラサギが
 今年も11月2日に飛来したと発表した。 ヘラサギは中国などから越冬のために約100羽が日本に飛来
 すると見られており、一部が11月と3月に水鳥公園に暫く滞在するそうで、そのうちの1羽が嘴先端の黄色
 い部分が極端に小さいことから個体識別されて「香川さん」と呼ばれているそうだ。

  クロツラヘラサギは絶滅危惧
IB類(EN)に指定されて絶滅が危惧されているが、ヘラサギは情報不足
 の(DD)類に指定されている。 どちらもなかなか見る機会は少ないけど、どちらかというとクロツラヘラサギ
 の方が出会いが多いような気がするが、ヘラサギは湖北の水鳥センター付近で時々越冬する。
  米子市の水鳥公園では香川さんの動向を追って調査を続けるとしている。
  そう言えばケリも情報不足種に指定されている。 水田などにたくさんいるような気がするけど、一時に
 比べて当地方では数を減らしていてそのうちに見られなくなるかもしれない。 タマシギもこの夏は見られな
 かった。 クロツラヘラサギと同じく絶滅危惧IB類(EN)に分類されているので将来が案じられる。


11月4日(金)  やはり落鳥していたオオハシシギ
  越冬を期待していたオオハシシギはやはり落鳥しており、その模様を鳥友さんがブログに掲載している。
  オオハシシギはかって3~4羽が定期的に越冬して5月まで滞在し、美しい繁殖羽を見せてくれていたけど
 2,015年の2月18日に最後の1羽の元気な姿を見たあと暫くして田んぼの中で落鳥しているのを見た。
  それ以来定期的な越冬は見られなくなったので越冬を期待していたのに残念だった。

  落鳥している野鳥を見ることは滅多にないけど、チョウゲンボウが落ちているのを拾ったことが有る。 羽
 が欲しかったので解体しようと思ったけど、鳥インフルエンザが話題になっていた時だったので埋葬した。
  落鳥を見付けた時、行政に報告の義務があるかどうか・・・当該地の県条例によるとシギチの場合は特に
 報告の義務は無いが、5羽以上纏まって死んでいた場合は鳥インフルエンザの可能性が有るので報告が
 必要となっていた。 
 
  落鳥の様子はとても可哀想だけど、どうか弔ってやってください。   続・チャッピーと歩く 


9月24日(土)  野球を中断させた野鳥の群
  
9月20日に千葉のZOZOマリンスタジアムでナイトゲームの試合中に野鳥の群が現れて試合が20分も中
 断された。 今日初めてその映像をみたんだけど、野鳥の群はアカエリヒレアシシギだった。
  冬羽か幼鳥か判らなかったけどこの時期だと有りうる話。 


8月27日(土)  白いツバメ

  三重県菰野町の「三重カンツリークラブ」に白いツバメが姿を見せるとゴルファーの間で話題になっていると
 の記事が中日新聞三重版に掲載された。  ゴルフ場によると午後3時頃に10番ホール周辺での目撃が多い
 という。 生まれつきメラニン色素を持たないアルビノか部分白化の個体とみられると野鳥の会の見解。
  掲載された飛翔写真を見ると真っ白でとても奇麗であるが、翼の付け根が黒っぽいので部分白化と思う。
  アルビノは視力も弱く目立つことから野生での生存は一般に困難とされている。 
  白いツバメは下から見ると空に溶け込んで見えにくいだろうけど上空からはよく見えそうで生き抜いている
 ことに逞しさを感じる。 なお、ゴルフ場は一般の見学は受け付けていないそうだ。


8月21日(日)  やはり減っているツバメ
 
 今日は「野鳥の会三重」の揖斐川のツバメネグラ入り探鳥会の日だったので参加した。 集合場所に行ったら
 ファミリーを中心として30人くらいの参加者が集まっていて嬉しくなる盛況ぶりだった。
  これに対して主催者側は浮かぬ顔。 聞いてみると何回か下見をしたけどほとんどツバメがいないとのこと。

  今年は稲にカメムシが大発生して被害は甚大という話を聞いていたけど、対策として農協はネオ・ニコチノイド
 系の農薬を大規模に散布しており、そのせいで餌になる虫がいなくなったのだろうという話をしてみえた。
  探鳥会では日没で暗くなってから数百羽(推定500羽)のツバメが次々と現れて最多だった2万羽には及ばな
 いものの一応ツバメが現れて参加者も楽しめたと思う。 
  それにしても少なくなったもので場所も少し変わっているかもしれない。 新しいネグラは近い筈なので探して
 みたいと以前も書いたような気がするけど、暑くて暑くてなかなか・・・。  それでもまずまず良かった。 

  
2年前は7月30日に確認に行って、その時はもっと多かったと書いてある。


8月4日(木)  西之島の鳥たち

  環境庁はこの7月9日から13日にかけて西之島の学術調査を実施して結果を発表した。 2,013年の噴火以
 来もう13年も噴火が続いていてそれまでの島の生態系がリセットされたけど、新しい生態系の誕生や火山活動に
 よる島の変化がとても興味深い。 
  今回はドローンを使っての空からの調査と、海中への潜水調査が行われた。
  海鳥については
アオツラカツオドリ10ペア・カツオドリ約150ペア・クロアジサシ30ペア・オオアジサシ
 150ペア
・セグロアジサシ300ペアの営巣と、オオアジサシの雛が50羽確認されたそうだ。 
  噴火活動の継続で繁殖場所は変わったようだけど、昨年の調査で確認された
アカアシカツオドリとオオミズナギ
 ドリ
の名前がリストから消えていた。 
  調査の模様はいずれNHKが番組を作って放送してくれると思うので見逃さないようにしたい。


7月31日(日)  巨椋干拓地

  日曜日の朝、NHKが7時45分から放送する15分番組「自然百景」は、野鳥の生息地が登場することが多いので
 欠かさず見ているが、今朝は京都府の巨椋干拓地が紹介され、何回か通ったことが有るので懐かしく見た。
  かってこの地には巨椋池という東西4km・南北3km、周囲16kmもの巨大な池と言うより湖が有った。 平均水
 深は90㎝で桂川と繋がっていたから冬のカモ類や春秋のシギチの渡りの中継地として野鳥の宝庫であっただろう。
  そして今は1,933年に始まった干拓が1,941年に終わって面影は無いが、淀川水系に近いことことから時々
 珍鳥の噂を聞いた。 何回か通ったつもりだったけど、記録を見たら2,011年3月の
マキバタヒバリの写真しか
 残っていなかった。  今は乾式農法が主流になったことや個体数の減少で探鳥地としての魅力は薄いようで、
 こうしてかっての有名探鳥地が消滅してゆくのは残念である。
  マキバタヒバリは1,997年3月に福岡で初認されて以来沖縄や舳倉島などで記録が有って最近では2,020年に
 岡山で見られたそうだが、日本への飛来は稀な超珍鳥の1種であるそうだ。
  写真は2,011年3月5日、巨椋干拓地での撮影。 普通のタヒバリとどう違うの?
   


7月13日(水)  大山のジョウビタキ姉妹
  昨日のNHK・Eテレ 19時30分からの30分番組「沼ハマ 野鳥観察沼」が気になったので録画して見た。 
 番組では3組の若者が登場して野鳥観察の様子を見せてくれたのだが、3組目に登場した高2と中2の姉妹が凄かっ
 た。
  ジョウビタキが国内で繁殖しているという話は最近話題になっているが、姉妹の住まいから近い鳥取県の大山でも
 2,016年に繁殖が確認された。 姉妹は野鳥の会の人たちと野鳥観察を続けているうちにジョウビタキに興味を持つ
 ようになり、知られていなかった繁殖状況を観察して鳥学会でも報告を行って保護活動に寄与しているとの内容。
  自分たちで雛に脚環を付けて次の年に何羽戻ってきたとか、巣の中の模様を動画撮影したり、鳴き声を録音して声紋
 調査をしたりと内容は高度である。 足環を自分たちで付けるという事はバンダーの資格も持っていることになるから
 凄い。 姉妹を指導したり援助したりする熟練バーダーの存在が有るにしても熱意と中身は素晴らしい。

  翻って人生の後半を野鳥に熱中している自分を見たとき、鳥たちへの保護活動など被ってきた恩恵に応えるような
 事をやってきただろうか。 誇れるようなことが一つでも有るだろうか・・・しいて言えば忘れられていた揖斐川のツバメ
 のネグラを再発見して「野鳥の会三重」に報告し、野鳥の会のツバメのネグラマップに掲載されたことくらいか・・・。   


7月3日(日)  西之島の鳥たち
  西之島新島の隣で突然火山活動を開始、見る間に西之島新島を飲み込んで巨大化した西之島。 西之島新島は火山
 活動が終わっていたので海鳥たちの繁殖地として定着していたので鳥たちにとっては大変な受難だっただろう。
  今日のNHKの「ダーウィンが来た」では昨年の7月と9月の撮影であったが、その後の西之島の鳥たちの様子を見せ
 てくれた。 島は新しい噴火が有って様子が変わっており、温度の高い溶岩が海まで続いていたが、降り積もった灰が熱
 を遮ってくれて鳥たちの繁殖地が回復していた。
  島への上陸は出来ないのでドローンを使っての観察であったが、
カツオドリ・アカアシカツオドリ・セグロアジサシ・
 
オオアジサシ・オナガミズナギドリの5種類の海鳥の繁殖が確認された。
  西之島は海鳥などの生物が噴火によってリセットされた状態から復活してゆく様子を実際に見られる貴重な場所として
 研究者の注目を浴びている。 バーダーとしても珍しい海鳥たちの様子が見られる点でとても興味深く、次の情報が待ち
 遠しい。  


6月16日(木)  野生化したコブハクチョウ
  千葉県の多賀沼周辺で外来種のコブハクチョウが野生化して200羽にも達しているという。 生態系への影響はほと
 んど無いと思うけど、水田に入って稲を食べるので農業被害は深刻になっている。 
  最近はあちこちで飼育されているのを見掛けるが、飼育されていたものが管理不十分で逃げ出したものが増えたのは
 間違いないところ。 
  飼育する時は初列風切り羽の一部を飛べない程度に切り詰めて管理するわけであるが、換羽するたびに捕獲して切
 らなければならないのでかなり厄介だ。 疎かにするとこのようなことが起きるので飼育するならきちんと管理してほしい。
  増えたコブハクチョウ・・・保護給餌団体も有るようだけど、農業被害を考えると一部の駆除もやむを得ないかもしれない。
  一番良いのは人慣れしているので卵を偽物とすり替える方法だろう。 そのためには手に負えるうちに、営巣場所を把
 握して行動を起こさないといけない。


5月18日(水)  タマシギの受難

  タマシギは一婦多夫制で繁殖期は♀を中心とした小さなコロニーを作り、卵を産んだ♀は卵を♂に預けると別の♂と
 交尾して卵を預けて次の♂を探す。 種の保存のために選んだやり方であるが、タマシギ自体の数が少ない(絶滅危惧
 Ⅱ類)のでこれまでコロニーを見たことは一度も無かった。
  そのコロニーが愛西市の水田で見られた。 草だらけの一つの田んぼに♀1羽と♂が2羽おり、♂の1羽は抱卵して
 卵も確認できた。 しかし、巣の位置が道路から近い上に♀がもう1羽の♂と一緒に動いていたので人気を集めてカメラ
 マンが集まったので圧力にならないか心配した。
  何があったのかわからないが、5月16日に様子を見に行ったら心配した通り巣は放棄されて1羽もいなくなっていた。

  実をいうとこの日に別の場所で行方不明になったカップルと同じと思われるタマシギを見付けた。 写真を撮ってから
 一度離れた。
              

  もう1羽の♂はどうしたのだろう・・・戻ってみたらもう♀はおらず、卵は確認できなかったけど♂が抱卵していた。
  この巣を雛が孵化するまで観察することにした。 
              

  そして今日・・・放棄された巣を見に行ったらトラクターが入って巣は跡形もなかった。 あちらの巣も危ない・・・行ってみ
 たら果たしてトラクターによってさっぱりと均されていてタマシギの行方は知れず。 
  がっかりすると同時にショックが大きかった。
  この時期の子育てはタマシギにとってはとても厳しいことがよくわかった。 雛を連れた♂を見るのは7月くらいが多い。
  1シーズンに何個も卵を産む♀は田植えが落ち着く6月にデコボコの休耕田を見付けて子育てに入るだろう。
  田植えが終わるころにまた同じような環境が無いか探してみたいと思っている。


1月10日(月)
 名古屋市野鳥観察館によると、庄内川河口の干潟でヘラサギが2羽とクロツラヘラサギが1羽、ツクシガモが2羽
越冬している。 生憎と左岸側には寄ってこず、対岸の導流堤にいるとの事で写真は撮れないけどなかなか出会いの
少ない鳥たちが越冬するのは珍しいことだ。 私がヘラサギに出会ったのは2,016年の2月が最後、クロツラヘラサ
ギは2,014年9月が最後でここしばらくはまったく出会いが無い。 
 こちらに渡ってきてくれるのを願っている。


2,021年
21

12月8日(金)  9年ぶりのソデグロヅル
 ツルの越冬地として有名な出水市に今年は16,840羽のツルが飛来し、その中に1羽のソデグロヅル成鳥が混じっ
ていて話題になっている。 中国の
陽湖付近で越冬するはずが出水市まで来てしまった。
 2,010年の調査では世界で3,000~3,500羽と推定されていたが、今ではもっと数が減ってIUCN(国際自
然連合)のレッドリストでは(
IA類 CR ごく近い将来において絶滅の危険が極めて高い種)に指定されている。
 出水平野への飛来数はナベヅル(15,501羽 世界の9割)・マナヅル(1,314羽)・クロヅル(8)・カナダヅル(4)
・ソデグロヅル(成鳥1)・ナベクロヅル(1)となっている。
 これだけ1ヵ所に集まると鳥インフルエンザなどの蔓延が心配され、絶滅の引き金になりかねない。

 ソデグロヅルの飛来は9年ぶりとの事であったが、数年前にコウノトリの里・豊岡市に1羽の幼鳥が飛来した事を思い
出した。 9年前に出水市で観察されたソデグロヅルはこの幼鳥が移動したものかと調べてみたら豊岡市に飛来した
のは7年前の2,014年の秋だった。 10月22日に発見され、越冬して5月24日まで居たことが確認されているので
無関係であった。 この幼鳥はこのあと6月2日に出雲市で観察されたのを最後に行方不明となってしまった。

 今年やってきたソデグロヅルの成鳥は、7年前に豊岡市で越冬した幼鳥の可能性があるかもしれない。


12月2日(木)  サシバ2,000羽が越冬
 11月29日の夕刊に「絶滅危機サシバ2,000羽が越冬 奄美」という記事が掲載されていた。 絶滅危機とのタイト
ルに目を奪われて大変なことなのかとびっくりしたけど、よく読んでみたらサシバの越冬地である奄美群島で越冬数を
カウントしたら約2,000羽と推定されたという記事であった。 調査は奄美大島と加計呂麻島で行われたそうだ。
 調査できなかった広大な照葉樹林などを考慮するともっと多い可能性があると見られている。
 記事には部分白化と見られる白いサシバの写真がカラーで掲載されていてとても美しかった。 

 標識ミヤコドリについてたくさんの方から情報を寄せていただき有難うございました。 三重の海岸では有名なミヤコ
ドリであることがよくわかりました。 皆さんの熱心さに頭が下がります。


12月1日(水)  その後分かったこと
 友人の一人からフラッグ付きミヤコドリを10月23日に南の方で撮ったと連絡が有った。 また別の方のサイトにも同
じ頃に番号は写っていなかったけど黄色いフラッグとT7に関する記述が有ったので南の方では認識されていたことが
分かった。 従って北勢地区でのこの秋初認という事に訂正する。
 報告が有ろうとあるまいと、この個体は生地と年齢が判っている唯一のミヤコドリであると言う地位は揺らがない。 
 この後何年くらい三重に飛来するのかしっかり見守って行きたい。 拡大してみると嘴は成鳥のように真っ赤になって
いるけど、雨覆いの羽縁が少し白くなっている。
 何年くらい生きるのか楽しみだね~。  事故が無く寿命を全うしてくれますように。
 

11月29日(月)  足環付きミヤコドリ
 高松海岸はこのところミヤコドリの定期的な越冬地として定着してきた。 ミヤコドリの餌として、バカ貝より殻の薄いアケ
ミ貝が豊富にいることが越冬地として好まれたのだろう。 今日も40羽を超えるミヤコドリを観察し、その中にフラッグの
付いた個体が1羽混じっていた。
 たまたまである・・・光線は逆行気味ながら近くに10羽の群れがいたので写真を撮った。 撮っているときは気が付かな
かったけど、その中にT7と記されたフラッグを付けた個体が混じっていた。

 調べてみたら、2,019年7月5日にカムチャッカ半島西岸のハイリニゾヴァ・ヴェロゴバヤ川河口で3羽の雛に足環と
フラッグを付けたそのうちの1羽だった。 1羽は捕食され、T6は船橋市の3番瀬に飛来とのこと。
 このT7は同年9月27日に津市の安濃川河口に飛来した記録が残されている。 多分越冬したのだろう。
 そして翌2,020年にも三重の海岸のどこかで撮影されており、今回で3年続けての飛来となった。 これからは多分
三重の海岸に沿って南下したり北上したりするのだろう。
 今年の記録はどうなっているのか三重支部に報告がてら問い合わせを行うつもりである。
 カムチャッカで足環が付けられた3羽のうちの残った2羽。 そのうちの1羽が観察できたのは凄いことだと思う。
 フラッグ付きはこの秋から、キリアイ・ハマシギと3羽目となった。 珍しいことだ。


10月27日(水)  ツバメやスズメが減っている

 日本の国内で繁殖する身近な野鳥のうちツバメやスズメの数が減っているという話は数年前から聞いていたが、山階鳥
類研究所や環境省生物多様性センターなどで作る鳥類繁殖分布調査会が全国2,100人超のボランティアが参加した鳥
類調査で減少が分かったそうだ。 2,016年から21年にかけて全国2,344地点で実施し、379種類の鳥類を確認。
 過去の調査と比較可能な1,947地点について分析した。 
 それによるとソウシチョウやガビチョウが生息域を拡大しているのに対し、ツバメやスズメの個体数が大きく減少していた。
 スズメは90年代の調査で31,000羽確認されたのに対して今回21,000羽に、ツバメも15,000羽から9,000羽に
減少した。 絶滅危惧種のコアジサシが確認された場所は90年代の59地点から15地点っと減少率は最大。 アマサギや
コサギ・ゴイサギなどの小型のサギ類も減少しているとのことである。
 そう言えば、鈴鹿川派川河口では普通にみられたコアジサシが今年も1羽も見られなかった。


10月7日(木)  フラッグ付きシギチを報告しよう

 フラッグの付いたシギ・チドリを見る機会は多くは無いけど、見付けたら山階鳥類研究所にメールで報告しよう。 過去に
何回か報告したら山階の素敵なステッカーが頂け、目にしたバーダーさんからは随分と羨ましがられた。
 山階鳥類研究所のホームページにアクセスすると「渡り鳥と足環」というページが有り、調査地域別のフラッグの組合せ図
や報告先が掲載されている。  山階鳥類研究所・渡り鳥と足輪
  
  フラッグの組合わせ図は2,019年5月27日に改訂されており、5日に干潟で観察したフラッグ付きキリアイは宮城県
 亘理郡亘理町の「鳥の海」で付けられたもの、フラッグ付きハマシギはカムチャッカで付けられたものと判明した。
  私が持っていた組み合わせ表はそれ以前のものだったため掲載されていなかった。
  「鳥の海」は宮城県亘理町の海岸にある汽水湖で、上空からの写真を見ると浅くてシギチたちには格好の干潟が広がっ
 ていた。 



6月3日(木)  千葉県に怪鳥現る

 関東では有名な話なんだろうけど、千葉県にミナミジサイチョウという怪鳥が出没してテレビで話題になっていた。 南アフリ
カのサバンナに生息するサイチョウ目ジサイチョウ科の鳥で翼開長2mというから巨大な鳥は色が黒くて奇麗ではない。
 渡りはしないのでアフリカから飛んでくるはずはなく、昨年飼い鳥が逃げ出したものだということだ。 
 テレビ映像を見ると嘴の先端が上下とも欠損して短くなっていた。 本来は先が尖っている。
 
ミナミジサイチョウは6月5日、逃げ出したとされるペットショップによって捕獲保護された。  めでたし目出度し!

 このような篭脱け鳥は稀に現れる。 2,009年8月には鍋田干拓地にアフリカ大陸に分布するツル目ツル科カンムリツル属
のホオジロカンムリヅルが現れて話題になった。 勿論篭脱け鳥である。
 また同じ年の11月に犬山市の木曽川にカモ科ハクチョウ族のコクチョウが現れて話題になり、大勢のカメラマンが集まった。
 コクチョウはオーストラリア固有種で渡りはしない。
 

 



5月19日(水)  シベリアオオハシシギが2万7千羽
 お友達が「中国の連雲港にシベリアオオハシシギが27,000羽以上入ったらしいよ」とのニュースを教えてくれた。 
 それによると、5月12日に黄海沿岸北緯35度付近に位置する連雲港に一日で27,000羽以上のシベリアオオハシシギ
が現れた。 この数は世界に生息するシベリアオオハシシギの推定個体数を上回るもので2万羽以上が記録されたのは今回
で3年目だそうだ。
 越冬地のオーストラリアから繁殖地の中緯度の中ロ国境付近に渡る途中で終結したものであるが、東海地方に数羽が現れ
たのはこの数日前になる。 これらの個体が加わったかどうかはわからないが、日本では珍鳥のシベリアオオハシシギが
27,000羽も終結したのは驚きだった。 今後も時々この地方に現れる可能性が有るので来年以降が楽しみだ。
 この大型シギは欧米には渡らないアジア固有種のシギである。  良いね~!


4月1日(木)  クビワキンクロ♀北帰
 もういないだろうと思った通りクビワキンクロ♀の姿は無かった。 3月25日にはまだいたのでその後3月末までに飛び立った。
 18年ぶりだったクビワキンクロ♀との出会いはこの先もう無さそう。  良い出会いだった。



2,020年 
 



7月31日(金)  揖斐川のツバメのネグラ復活
 昨年は7月8月の台風で揖斐川が増水。  長年続いていた桑名市多度の揖斐川右岸のツバメのネグラが放棄された。
 野鳥の会のツバメのネグラマップに東海地方では美濃加茂市・名古屋市の細口池と並んで掲載されている貴重なネグラなので今
年はどうなっているか確かめに行った。
 今日の日没時間は18時57分、現地到着は18時30分と早めだったのは上空を飛ぶツバメの方向を少しでも見極めたかったから。
 この時間に飛ぶツバメはパラパラだったが18時40分に10羽ほどのツバメが現れ、ハヤブサが追い回したけどワイドレンズしか
もっていなかったのは残念だった。
 なかなかツバメは姿を見せなかったが日没を過ぎた19時ころからぼつぼつ集まり始め、上空に集団がやってきたり肩先をかすめ
て集団が飛びそのたびに「わっわっ!」。  川の上をベルト状になって切れ目なく飛ぶのを見るたびに「わっわっ!」と声が漏れた。
 完全に復活している。 まだ上空を覆いつくすほどの数にはなっていないけどこれから8月中旬に向かって増えてゆき、空を覆い
つくす数になると期待される。  万を超すツバメの大群が乱舞・・・興奮で鳥肌が立つ光景である。
 8月30日には野鳥の会三重のネグラ入り探鳥会が開催される予定だけどコロナ騒動でどうなることかわからない。 それまでに大
きな台風の来ないこと・・コロナ騒動が終息に向かっていることをを願うばかりである。
 ネグラの場所は揖斐川右岸堤防・油島大橋の上流2~2.5km付近。 


2月16日(月)  復活傾向のシジュウカラガン
 2月9日(日)の朝、NHKのニュースを見ていたら宮城県北部のシジュカラガンのことを話題にしていた。
 かっては日本各地(伊豆沼周辺という説が主力)で見られたが、20世紀初頭に繁殖地であるアリューシャン列島や千島列島に
毛皮目的でアカギツネやホッキョクギツネが持ち込まれて数が激減。 さらに渡りの途中や越冬地での狩猟によって日本では見ら
れなくなってしまった。
 約30年ほど前、日本(八木山動物公園)やロシア科学アカデミーが協力して繁殖させたシジュウカラガンを狐のいない千島列島
の島に運んで放鳥し、日本に渡らせる計画が持ち上がり、ソビエト連邦が崩壊した後(1,991年)に計画が実行された。 
 最初はなかなかうまくいかなかったようで、私たちが伊豆沼に行った2,007年の12月でも数は10羽に満たなかったが、その後
は順調に進んで2,019年秋には宮城県北部を中心に5,000羽もの数が飛来するようになったそうだ。
 大崎市の化女沼では特に大きな群れが見られるとのこと。
 2,018年1・2月に湖北に飛来した1羽のシジュウカラガンを見に行ったけど、そのうちにこちらでも時々見られるようになるので
はないかと期待している。  順調に数が増えればもう珍鳥ではなくなる。 
 2,018年2月4日に湖北で撮影したシジュウカラガン。
                        



2,019年  
 
 


8月26日(月)  揖斐川のツバメ
 10日前のネグラ入り探鳥会では姿を見せなかったツバメたち。  その後の様子を見に行ってきた。  時期的にはまだツバメは
たくさんいるはずであるが、日没の18時30分まで待ってカウントしたのはおおよそ50羽くらいだった。  
 う~ん・・・・今年はもうお終いか~・・・がっかりした。  行方を追いかけるほどの数は飛ばなかった。
 この場所が放棄されたのかは来年まで待ってみないとわからない。  来年の7月中頃から観察を開始してみたい。  川が増水
して葦原が水没し、一時的に放棄された・・・で済みますよう。


8月17日(土)  ツバメがいない!
 夕方は農作業があったりしてなかなか出にくく、ツバメのネグラ入りを見に行きたいと思いながら行けなかった。  今日は野鳥の
会三重の「揖斐川のネグラ入り探鳥会」が有ったので参加させてもらった。  集合場所に行ってみると台風10号の大雨で「葦原が
水没しそうだった」と下見に行った担当者は心配顔。 一抹の不安を覚えながら現地に行ってみると水位は下がっていて問題無さそ
うだった。
 たくさんのスズメがネグラ入りする様子を見ながらツバメが現れるのを待った。  しかし、普通なら日没の30分くらい前から集ま
り始めるのに集まって来ない。 やがて日没を迎えて暗くなりかけてもツバメは集まらなかった。  

 10数年前、名古屋市の池のツバメのネグラ入りが大きな話題になったことがあった。  その時にこの辺でもネグラがあるのでは
ないかと思い、夕方になって我が家の上空を通過してゆくツバメの飛んでゆく方向を見ながらあちこち探し回り、数日後に揖斐川右
岸にたどり着いた。 夕闇が迫る時間帯に空を覆い尽くし、川面をベルト状になって飛び回るツバメの数は目をみはるばかりに多か
った。 2万羽はいそうだ・・・肩先をかすめて飛ぶツバメ・・・そこに突っ込むハヤブサ・・・興奮してざわざわと鳥肌が立った。
 その年以降もツバメのネグラは少しだけ場所が変わるものの昨年も探鳥会が行われ、数は減ってきたもののネグラは確認され
ている。
  
 そのツバメたちが姿を見せなかった。  台風の雨による水位の上昇で一時的に場所が変わった可能性は大きい。 気になるの
は場所が変わったとしてもこの場所の近くをツバメが通過してゆくはずなのにほとんど見なかったことである。  としても、大きく変
わることは無いと思うのでしばらく日を置いて確かめに行ってみるつもりでいる。

 これを書いている今日は翌日の18日である。 夕方の6時過ぎに5分ほど空を見上げていたら10羽ほどのツバメがパラパラと
東北東に向かって飛んでいった。 大きくは変わっていないと思うのでまた探してみるが、以前のように根気が続けばいいのだけど・・・。

 10年ぶりにワライカモメが出ているそうだ。 前回は近くで写真が撮れなかったけど、もし今回写真を撮った方がお見えなら見せ
ていただけないだろうか。 よろしくお願いします。


6月3日(月)  曽爾高原のススキ
 ホオアカやコヨシキリの繁殖地として10年以上も前に何度か通った曽爾高原のススキが有名になって秋には大勢の観光客が訪れる
ようになり、そのせいでススキが荒れてしまったので「ふるさと納税の資金でススキを再生したい」とニュースで報じていた。
 今がホオアカやコヨシキリの繁殖時期であるが、葦原が荒れてしまっているとそれも難しいだろう。  ニュースを見ながら曽爾高原を
カメラを担いで歩きまわったのを思い出していた。
 コヨシキリは6月頃に鍋田埠頭の葦原でたくさん見られたけど、埠頭の開発が進んでから見られなくなった。  失われた鳥見ポイント
の一つである。  そういえばほら貝池のヨシゴイはどうなっているんだろう。


5月19日(日)  千本松原
 木曽三川を分流させる宝暦の治水工事で犠牲になった多くの薩摩藩の藩士を祀った治水神社とそれに続く千本松原。  遠くから見る
ととても立派な松並木なのでオオタカが営巣しているかもしれないと行ってみた。
 木曽三川公園の駐車場に車を置いて神社の参道に入ると鳥の糞やゴイサギの死骸が転がっていて異様な雰囲気である。  ちょうど
氏子さんたちが草刈りをしていて「オオタカの巣を探しに来た」と言うと「カワウばかりで酷いことになっている。 オオタカに来てもらいたい
くらいだ」と嘆いておられた。  松原の中に入っていくと確かにカワウの巣だらけで悪臭がひどく、1kmくらいの松林の半分くらいまで
行ったところで堤防道路に避難した。  オオタカが巣作りできるような環境では無かった。

 同じような環境が背割り堤防にもあるが冬の間オオタカやハヤブサが睨みを利かせているのでカワウは近寄れない。  この環境を
カワウに奪われないように猛禽類は保護していかねばならないと思った。
 と言っても何か出来るわけではないのでオオタカに頑張ってもらうしかないか。  カワウがいないのは奇跡的なのかもしれない。


4月28日(日)  壊滅状態の春の渡り
 春の渡りのシギチを求めて走り回るもムナグロが2羽いただけ。  一回りして戻ってきたときにはもうムナグロはいなかった。  壊滅
状態だな~と思いながら過去の記録を調べてみたら最近はこんなもの。   2,011年くらいまではそこそこ渡っていたけど、その後は
減る一方になっている。  
 越冬したオオハシシギはもういないようで今日も探し出せなった。  4月一杯くらいはいるはずだけど、田植えやレンコンの植え付け・収
穫でにぎわっているのでもう北に向かったと思われる。  
 このオオハシシギは3月15日に存在を確認した時に換羽が始まっていたので1ヶ月にわたって換羽していく様子を撮影した。  貴重な
記録と思うので整理出来次第特集として掲載するつもり。   写真は3月15日撮影。
                     



3月26日(火)  ヘラシギは世界で500羽以下
 野鳥の会から会誌と共に送られてきた「Toriino」を読んでいたら、現在の評価ランクと同じになった2,002年版と比べて2,018年
版は絶滅危惧種 IAが17種から23種、IB類が25種から31種類に増加していると危機感を訴えていた。  
 シギ・チドリ類でも個体数が減少し、特にヘラシギは全世界で500羽に満たないとしている。  渡りをするシギ・チドリ類はトキやコウノト
リのように保護して個体数の回復を図るというようにはいかず、1,000羽以下と言われていた私が観察した2,006年当時と比べても
半数に激減しており絶滅目前の状況である。
 なお、当サイトには
絶滅危惧種のリスト(2,012年版)を掲載していたが、最新の2,019年版が環境省から出ていることがわかったの
で書き直した。  若干の変更が有る程度で大きな違いは無いけど、印刷してご利用いただきたい。

 2,004年9月22日、今から思えば奇跡的に三重の海岸で出会ったヘラシギ。  20人くらいの鳥仲間と砂浜で半円形に取り囲んで
座り込み、その愛らしい姿を見守った。  ヘラシギとは2年後の9月25日にも出会いがあった。  なぜか写真はたくさん残っていない。
 もう一度会いたいけど、世界中で500羽以下となるともう出会いは無いだろう。 
         




2,018年 




8月10日(金)  77羽の大家族

 中日新聞夕刊にアメリカは五大湖の西にあるミネソタ州のペミジー湖で76羽のコガモを連れたカモの母親の写真が掲載されていた。
 地元のカメラマンが撮ったそうだけど、これほど多くのコガモを連れているのは珍しいことと話題になっているようだ。
 記事を拝借する・・・ニューヨークタイムズ紙によると、カモには群の中で子育て経験の豊富な年長の母親に子供を預ける習性がある
ため、この母親も親戚の子らを預かって子育てしている可能性があると結んでいた。  
 ちなみに、掲載されている写真を見るとウミアイサのようで、ウミアイサもカモ科である。 

 この夏、18羽ものヒナを連れているカルガモの親を見たことが有ってびっくりした。 この場所では数年連続してカルガモのファミリー
の観察を続けてきたけどこんなことは初めてだったのでとても驚いたが、この記事を見て大いに納得した。


5月27日(日)  タマシギは絶滅危惧種
 今夜放送された「ダーウィンが来た」は、「翼で子育て がんばれ! タマシギ父さん」と題してタマシギの雌雄の出会いから子育て
の模様が放送され、日頃の観察だけではわからないことをいろいろと教えてくれて面白かった。
 この時期はタマシギを目にする機会が多かったけど、最近はほとんど見かけることが無く、愛知県と岐阜県では絶滅危惧種、三重
では準絶滅危惧種に指定されているということを初めて知った。
 海岸でほとんどコアジサシを見掛けなくなったのと同じように、やがてタマシギも幻になるのだろうか。
 なお、この番組は関東北部で撮影されているが、NHKスタッフの話ではタマシギ親子を撮影するにあたってタマシギを見付けるのに
大変苦労したそうだ。 
 再放送は5月29日(火)の早朝04時02分から04時30分まで。  真夜中なので見逃した人はビデオの予約をしておこう。


3月4日(日)  里山のモフモフ鳥エナガ
 3月18日の日曜日NHK・夜7時半からの「ダーウィンが来た」は「匠の技で生きる・里山のもふもふ鳥・エナガ」と題してエナガの
生態が放送される。  エナガ大好き・・・以前エナガのヒナが数羽ずらりと枝に並んだのを見たことが有るけど愛らしかった。
 そんな光景が見られるかも・・・楽しみだね。


2月2日(金)  ハイイロガン

 湖北水鳥センターによると1月29日にハイイロガンが到着し、2月1日までホームページに情報が掲載されている。  今日は
どうだったか記載がないけど、ハイイロガンの飛来は2,010年2月以来8年ぶりになるので絶対に見ておきたい珍鳥だ。

 前回の時は2,009年11月27日に沖縄県の名護市に飛来して越冬し、2月10日に沖縄発。  2月12日に奈良の水上池に
到着して数時間滞在。 翌13日に湖北に到着してしばらく滞在した・・・という経歴が判明して話題を呼んだ。


1月31日(水)  ウグイスの初音
 厳冬が続いている中、昼前の背割り堤防でウグイスが上手に一声だけ鳴いた。  昨年は2月16日だったので随分と早かった。 
 土筆が早々と顔を出したりして堤防の東側斜面は暖かいようだ。

 最近はオオモズがよく出ているのでしばらく前まで並んでいたカメラの放列が少なくなった。  代わりにオオハヤブサの止まり木の
間近に張り付いている車が増えている。  最近はしばしば止まり木に止まるというニュースが流れているのだろう。

 オオモズとオオハヤブサ狙いで遠くからの車をしばしば見かける。 近くで見たり撮ったりは出来ないこともあるけど、なるべく多くの
人に見てもらいたい。  
                  



2,017年

10月29日(日)  高速道路にサギ5,000羽
 見ましたか?  15日に予告したNHKの「ダーウィンが来た」・・・今夜放送されましたね。  放送された内容は大体わかっている
事ばかりで目新しいことは無く盛り上がりに欠けていた。
 夕方にえさ場から帰ってくる数千羽のサギの群を映し出してほしかったし、毎月1回最終土曜日の愛知県支部のサギ調査の模様を
もっと詳細に伝えてほしかった。

 サギ調査が始まって何年になるかな~・・・私も最初の頃は参加してサギの種類と数を何ヵ所かのうち1ヶ所を受け持ってカウントし
たけど種類の識別は難しかった。  帰りが夜になって夜の運転が嫌になってから引退したけどあの頃は楽しかった。

9月30日(土)  伊良湖復活か・・・
 今日、友人が伊良湖のタカ渡りを見に行った。  昨日はサシバ56羽で本年トータルたったの655羽。  いくら何でも今日は無いで
しょ・・・と思っていたのに「たくさん飛んでいる」と連絡が有った。  え~! それでも数百羽程度と思って今日の記録を見たらサシバで
2,430羽と嬉しい数字が記載されていた。  

 昨年はこんなに飛んだ日は無く、近年は多くても8,000羽を割り込んで低調な年が続き、伊良湖のタカ渡りはルートから外れたと
する意見が多かったのでとても喜ばしく、今後が楽しみだ。  
 早速行きたいところだけど今年は愛車がドック入りしているので諦めるしかないかな・・。  明神の森で1,200羽を見ているので近場
で我慢するかな。   不思議なのは今日を当てた友人のこと・・・何で今日とわかったの?

 その後、数が増えないまま雨降りが続いている。


9月24日(日)  ツバメは減ったのか?
 8月19日に桑名市多度町・揖斐川右岸で開催された「ツバメのネグラ入り探鳥会」の様子が「野鳥の会三重」の会誌「しろちどり」に
掲載されていた。  それによると参加者は38名もいて大盛況のうちに終わったそうだ。 
 このネグラは長らく忘れられていたのを2,005年に私が再発見して野鳥の会に報告、理事さんに見てもらって総数3万羽と推定した。

 当時、ほら貝池のツバメのネグラ入りが話題になっており、こちらにも有るはずだと夕方ツバメの飛ぶ方向を見極めながら探しまわっ
てこの場所にたどり着いた。  3万羽のツバメが日没頃に乱舞する光景は背筋がぞくぞくするほど感動的なものだった。

 この感動を大勢の人に伝えたいと翌年の8月に私が担当して探鳥会を開いた。 しかし、この時の参加者は顔見知りばかりの数人だけ。  
 自分の思いが伝わらない無力感から翌年以降はやめてしまい、他の人が開いたこともあるけど参加者は少なくて中断された。
 それがどこかの冊子で三重のツバメのネグラが取り上げられ、一般の関心を集めたらしく今回の38名と言う大盛況につながった。

 さて、ここからが本題である。 
 探鳥会を企画した方にその時の模様を聞いた。  2,005年に見てもらって3万羽と推定した理事さんである。  そして総数は1万羽
と激減していたと仰っていた。 私も何年か前に1万羽と書いている。  確実にツバメの数はやはり減っているのだ。
 それでも1万羽のツバメが乱舞する光景は圧巻で参加者の感動は大きく、翌日も見に行った方もいたとか・・・。  


9月11日(月)  野鳥の特異年
 最近では2,013年がキクイタダキの特異年であったように時々一つの種類がどっさりと通ることが有る。  今年はエリマキシギがた
くさん通過していて特異年になっている。
 もう一つ、トウネンに混じってキリアイもたくさん通過しているようだ。  2,007年の特異年には内陸部でも見られたので期待している
けど、今のところ見られていない。
 庄内川河口には数羽が滞在しているようなので一度見てきたい。 


8月24日(木)  希少種指定解除
 環境省は23日に「野生生物小委員会」を開催し、オオタカの数が9,000羽台に回復したとして希少種の指定を解除する意向。
 オオタカは指定解除後も指定解除後も鳥獣保護法に基づいて捕獲・流通・輸出入が規制されるというが、指定解除によってこれまで
開発できなかった森林が無秩序に開発されるようになるとあっという間に数が減ってしまう。  オオタカの存在が自然の乱開発にブレ
ーキを掛けていたのにバカなことをするものだ。
 

6月26日(月)  鳳来寺山の仏法僧
 鳳来寺山自然博物館は、鳳来寺山でコノハズクの鳴き声を7年ぶりに確認したそうだ。  鳳来寺山は仏法僧の鳴き声の名所として
昔から有名でしばしばラジオで鳴き声が放送された。 その鳴き声からブッポウソウと信じられてきたわけだが、正体はコノハズクだった
という話は有名で、それだけ見る機会が少ない貴重な野鳥という事である。

 ブッポウソウは天竜村で保護されて繁殖している。  こちらも貴重な鳥である。  かなり以前、渡りの途中のブッポウソウを背割りで
観察したことがある。 嬉しい出会いだった。
                       2,006年5月31日 背割りを通過したブッポウソウ
                  


6月23日(金)  小鹿を襲ったイヌワシ
 中日新聞朝刊一面に小鹿をぶら下げた伊吹山のイヌワシの写真が掲載されていた。 大府市の野鳥愛好家が撮影されたこの写真
は野鳥界では大変な話題になっているようで、私も存在を知っていたけど実際の写真を見せていただいて息をのんだ。  主翼や尾
羽に白い部分が目立つのでまだ若い個体と思われるが、あまりにも重すぎて上昇気流に乗れなくて落としてしまったそうだ。
 イヌワシの写真を撮るためにこの方は年間に20~30回も通っているとのこと。 

 2,010年ころまで私も年に何回か伊吹山に通った。  野鳥界では高名なプロのカメラマンと一日待って空振り・・なんて事もあって
なかなか写真は撮れなかったが「貴重な固有植物の保護のためにガードレールの外には出ないでください」という看板が設置されてか
らは行かないことにした。  撮影できる場所が限られているので大勢が詰めかけるとガードレールの外に出ざるを得なくなるからだ。 
 久しぶりに一度行ってみるかな~と思っていた矢先のこの写真・・・カメラマンが押し寄せそうなので当分諦めることにした。  
 ドライブウェイの通行料が高いしね。
                          写真は2,009年5月25日撮影のイヌワシの若鳥
                    
 



2,016年

10月26日(水)  西之島にアトリ?
 噴火が納まった西之島に調査班が上陸して現在の様子が報道された。  旧西之島新島で繁殖していたカツオドリやアオツラカツオドリ
が戻ってきているのが確認されたのは嬉しい知らせだった。
 そしてアオジかカワラヒワのような小鳥の姿も見られた。 映像は数秒だたので確認できなかったけど、新聞によれば渡り途中のアトリだっ
たそうで、あんな絶海の孤島にアトリが立ち寄っているのは驚きだった。  イネ科の植物が生えているのでその実が餌になるのだろうか・・。
 無事に目的地にたどり着いてほしいものだ。


8月22日(月)  上空を通過するツバメ
 夕暮れの迫った夕方の6時半ごろ、たまたま庭に出て空を見上げたら次から次へとツバメが東に向けて通過し、その数は合計で数百羽
にも達した。  行く先は揖斐川堤右岸のツバメの塒である。  

 揖斐川右岸のツバメの塒は、野鳥の会の会誌「野鳥誌」7月号16頁の図1「近畿地方におけるつばめの集団ねぐら地の位置」で三重県
のM1で示された場所で、1,998年のこの記録では三重県で最初に発見されたM1として記載されている。

 私が上空を通過するツバメを追いかけて木曽三川の周りを走り回り、この場所を見付けたのは今から10年少々前だったけど三重支部で
特に話題になることはなかった。  忘れられていたのかもしれない。  
 このねぐらに集まるツバメの数はピーク時で数万羽にもなる。  陽が沈む数分前からツバメが上空を埋め尽くし、肩先をかすめて夥しい
ツバメが飛び回る光景は感動もの。  運が良ければハヤブサが群に突っ込む所も見られる。 




2月27日(土) 四日市港に現れたアビ

 昨日の午後1時頃「何故四日市港の霞埠頭に行ったのか?」の説明は複雑になるので省略するけど、ポートビル先の岸壁に行って
海上を見回した時、周りに居るのはカンムリカイツブリばかりだけど、沖の方を見たらはるかに離れてちょっと違う鳥がいた。  双眼
鏡で確かめるとアビだった。  

 通常アビは外洋に生息しており、湾内で見たことはない。  ここはびっくりするところだけど、2月22日に鈴鹿川の派川河口付近の
海岸でアビが目撃されているので驚かなかった。
 情報通でいろいろ教えてもらっている友人によると今年は太平洋岸の港にアビが入り込むことがしばしば有ったそうだ。  しかし、ここ
は伊勢湾の最奥部に近くて外洋からははるかに離れ、先に目撃された鈴鹿川河口よりさらに奥になる。  湾内深く入るのは事情がある
のだろうが・・・そう言えば春の風物詩の小女子漁が不況で禁漁になりそうとの報道があった。  関係有るのかな・・・。

 沖の2羽とは別にカンムリカイツブリの中に1羽混じっていたので写真を撮った。  しかし、釣り人には寛大でもカメラのレンズは嫌い
らしくいつの間にかいなくなってしまい、今日も朝から探しに行ったけど姿は無かった。  
 今日もいてくれればオープンにしたのに残念だった。   2月も下旬になって刺激的な日が続いているな~。 


2月14日(日) 追い出された若様
 琵琶湖水鳥・湿地センター近くの山本山に毎年オオワシが越冬にやってくるのはあまりにも有名で、センターは逐一情報を流してくれ
てとても有難い。
 今年もおばあちゃんと呼ばれている♀が越冬しているのに加え、2月6日には若い個体が飛来しているのが確認された。 撮影された
写真を見ると小雨覆いや翼角の白色部分がおばあちゃんと比べると完成されていない感じだった。
 11日に行ったときはもう見られず、センターの職員さんによればおばあちゃんに追い出されていなくなったんだそうだ。 残念!
 図鑑を見るとオオワシの年齢は幼鳥と2・3年の若鳥、そして成鳥に分けて写真が掲載されている。 幼鳥は雨覆いに白い毛が多く、
2・3年生になると少しづつ減っていっている。  若様のその辺りを見たかったけど小雨覆いなどが白くなるのは4年生以上とのことなの
で少なくとも4歳以上の個体だったようだ。

 2,003年の3月に尾張旭市の森林公園・岩本池に入っていたオオワシの幼鳥を撮影した。  雨覆いに白い毛がたくさん生えており、
全体的に褐色の幼鳥である。 これが2歳・3歳と年齢を重ねるに従って白い毛が少なくなって全体的に黒くなってゆく。  滅多に見ら
れない貴重な出会いだった。
 体の色や嘴の色・・・おばあちゃんと赤ちゃんを比べると随分違うものである。
   



1月13日(水)  ユキホオジロ

 四日市市の川の河口に北海道やこの近くでは能登半島でしか見られない珍鳥のユキホオジロが現れて連日大勢のバーダーや
野鳥カメラマンが押し寄せて大騒ぎになっている。
 発見されたのは1月10日のこと。  アメリカコガモを見ていた菰野町の男性が飛んできた見慣れない小鳥に気付き、種を識別
できななかったので近くにいた方(三重の人)に見てもらって「ユキホオジロ」とわかったそうだ。 第1発見者に直接聞いた話である。
 この個体は褐色味が強いので♀タイプ。  ♀の第1回冬羽ではないかと見られている。  
 
 植物食なので海岸の草地が餌場になっており、時たま河口の方に飛んでくることがあってその時に発見された。 気付かなければ
いなかったことでお終い。  こうして見逃されている珍鳥は少なくないかもしれない。  そう思ってMFを入念にみるけどなかなか・・。
 

2,015年 

12月5日(土) ナンキンハゼの実
 最近、鳥たちの食べている木の実がとても気になって味を試している。  今日はナンキンハゼの白くて固い実を拾ってきてひね
くり返してみた。  固いと思っていた白い外皮は爪で削れるくらいの薄さと柔らかさで、その中に大き目の固い堅果が入っていた。
 それをペンチで割ったら殻は薄くて中に白くて存在感のあるおいしそうな実が入っていた。  とろりとして柔らかくて美味しそう。
 口に入れてみたら外見どおりにとろりと柔らかく、甘みがあって美味しかった。  写真用に割ったのと二つも美味しく頂いた。

 そのあとでネットで調べてみたら「有毒なので口に入れたら病院行き。 絶対に口に入れるな」って。  ゲッ! 体に異変が無いう
ちに消化器系をアルコールで消毒した。 暫くしたら体がふらふらした・・・けど腹が痛いわけでもなく・・消毒が強すぎただけみたい。
 アルコール消毒はもうしばらく続けるけど、明日このサイトが更新されなかったら私の身に異変があったと思っていただきたい。

 有毒だとあちこちに書いてあるけど、どんな毒かということには誰も触れていない。  あんなに美味しいものが本当に毒なの?
 右下の乳白色の実がナンキンハゼの実の一番中にあるもの。  美味しそうでしょ。  これが有毒だなんて・・・。
                   



8月29日(土)  弱ったアカエリヒレアシシギ
 台風15号が通過した翌朝8月26日に鈴鹿川・派川河口に7羽のアカエリヒレアシシギが避難してきていた。  成鳥と幼鳥の
混じった7羽は大波に揺られながら浮いているものを食べようとしていたけどあまり餌があるようには見えず、弱った体力が回復
できるのか気になった。

 一緒に観察した友人が帰る途中で近くの道路にうずくまっている1羽のアカエリヒレアシシギを見付けて保護した。  県や市な
どに連絡し、獣医さんや保護してくれる機関を探したけど見付けられなかったので波の静かな海上に放してやったそうだ。
 「事故などで怪我をした時は獣医さんを手配するけど、自然に弱った鳥は保護できない」と市は言っていたそうだ。
 三重県にも弥冨の野鳥園のような野鳥センターが欲しいけど、貧乏県では無理だろうな~。 


2,014年



11月26日(水)  フラッグ付きキアシシギ
 9月6日に鈴鹿川・派川河口で撮影したフラッグ付きキアシシギを山階鳥類研究所の担当部署に報告した。 足環だけなら放鳥地が
わかるけどBAHと書かれた緑色のフラッグについて知りたかったのでわかったら教えてくださるようにお願いしておいた。

 その回答がこのほどメールで送られてきた。
 それによると2,012年12月16日にオーストラリアのクイーンズランド州の南緯33度48分、東経151度17分で放鳥された2歳以上
の個体とのことであった。  シドニーの近くということである。 
                    


11月13日(木) オオヨシゴイ落鳥
 10月末に見付かった西宮市のオオヨシゴイ。  滅多にお目にかかることのない珍しい野鳥なので連日100人を超すギャラリーを集め、
元気に愛嬌を振りまいていたが、残念ながら11月10日に落鳥して池に浮いていたそうだ。  公園の管理者が回収し、はく製にして永久
保存されるとのこと。  
  左のような差し渡し10mくらいの芦原(ガマ)を隠れ場所にし、あっちに出たりこっちに出たりとサービス満点だった。
 ヨシゴイと違うのは、ヨシゴイが葦原の中を葦につかまりながら移動して餌を探すのに比べ、オオヨシゴイは葦原から出て池の中を歩き
ながら餌を探すことだった。  同じヨシゴイでも行動は随分と違うのが興味深かった。
           


 餌は豊富だったようで失敗は多かったけどタップり食べており、右上の写真のようにたっぷり運子をして元気だったので落ちたとは信じられ
なかった。  多分♀と思うけど残念だ。 
                   


11月9日(日)  ジョウビタキ幼鳥  
 この辺りでも繁殖する事のあるキビタキやオオルリの雛や幼鳥は比較的観察機会が多いが、北に渡って繁殖するジョウビタキは幼鳥・
雛を目にする機会は殆どなく、図鑑でもほとんど写真が掲載されていないので一般的にはあまり知られていない。
 昨日ジョウビタキの若鳥と思われる写真をブログに掲載したところ、友人が「最近は信州でも繁殖しているらしく、雛の写真が掲載さ

ている」サイトを教えてくださった。 
 それによるとジョウビタキの雛や幼鳥はキビタキやオオルリと違って雛の時から雌雄がはっきりとしていた。  昨日掲載したジョウビタキ
はこれから換羽する幼鳥に間違いないと思う。
 この記事はブログ「諏訪ッチ」の11月4日付・真夏の冬鳥を参照させていただきました。
                       写真は昨日撮影した両ヶ池のジョウビタキ♂幼鳥。
                       


10月5日(日)  どうなっている伊良湖の鷹渡り?
 出足好調だった内陸ルートに比べて昨年は少なかった伊良湖岬の渡りが今年もちょっと変。  渡りのピークは毎年10月初旬が多い
のだけど、今年は今のところ9月29・30日の800羽台が最高でその後は天候や風向きの事もあって極めて低調である。
 タカ渡り数を速報しているサイトを見せていただくと,今年も静岡の杉尾山をまとまった数が通過しているが、10月1日以降はぱたりと
止まってしまっている。  このルートに渡りのタカがいないとしか思えず、今年も少ないまま終わってしまうのではないか。 
 
 後は台風が通過してからの数日間でどれくらい飛ぶかである。  毎年多い年で10,000羽くらいのタカが飛ぶのに今年は4,000羽
くらいになっている。  台風通過後、晴天が続いたらかなり飛んでくれるものと期待するけど、飛ばなかったらタカの数が減っているのか
ルートが変わったことになる。  昨年少なかったのでちょっと心配。
 このルートは幼鳥が多いらしいので、この傾向が続くとやがて内陸ルートの数にも影響してくるだろう。


8月1日(金)  不苦労
 
昨日の中日新聞・北勢版に猪名部神社のアオバズクのことが、巣の中から外を覗いている雛の写真入りで報道されていた。 タイトル
は「熱い視線集める不苦労」。  巣の中から外を見下ろし、首を傾けたりの愛らしいパフォーマンスが大人気で超有名になってしまった。
 記事は「子育ては10年ほど前から毎年見られ・・・」となっているが、子育てはそれよりはるか以前から行われており、北勢地区の少数
の人が毎年確認に訪れていた程度だった。

 俄然人気を集めるようになったのは10年ほど前に巣穴が変わってからだ。  それまでは本殿に上る石段の左側に巣が有ったのが
今の場所に変わり、巣の中の雛が見えるようになった。  バーダーの数が増え、情報網が発達して一気に人気が広まった。  
 営巣はこれからも毎年続くと見られるけど、なるべく静かに見守りたいね。


7月31日(木)  巣立ちまで18日 
 7月10日に生まれたツバメの子供たちは18日目の28日早朝に巣を出て行ったそうだ。  職員さんたちは巣立ちした雛たちが夜に
なると巣に戻ってくると期待していたようだけど、一旦外に出たらもう戻らない。  巣の近くで暫くは親から餌を貰いながらやがて親離れ。
南に旅立まで昼間は飛行訓練をしながら夜になると塒に集まって一夜をすごす。  今年は塒入りを見に行こう。


4月4日(金)  ヤドリギツグミ
 本日付の中日新聞三重版に「国内での滞在  最長記録?」として紀宝町のヤドリギツグミのことが掲載されていた。  それによると
昨年12月17日に野鳥の会三重の理事さんの一人が発見し、その後も長く止まっているそうだ。  国内での飛来確認は5例目というか
ら超のつく珍鳥という事になり、連日全国の愛鳥家がカメラを持って詰め掛けているとか。
 記事は「地元は田植えの時期になるので農作業の邪魔にならないように遠くから見守りたい」と結ばれている。
                              ヤドリギツグミ  2,014年3月10日撮影
                      


3月6日(木)  神奈川のウタツグミ
 3月5日の新聞報道によると、相模原市の公園で迷い鳥のウタツグミが発見され、連日数百人の人が押し寄せているそうだ。  今日も
朝から入れ替わり立ち代り数百人の人が押し寄せたが、出ずっぱりなので写真は撮り放題。  1時間もいれば数百枚撮れるので撮った
人はさっさと帰っていったそうな・・・・。 
 一生に一度見られるかどうかの超珍鳥だけど・・・ しかし、相模原市は遠いな~!
                      


2,013年

                            

11月18日(月)  トラフズク
 2~3日前のことだったと思うが、今年も庄内緑地公園にトラフズクがやってきたとNHKのニュースが報じ、登場したOさんの温厚そうな
笑顔が印象的だった。 
 毎年律儀に越冬にやってきてくれるトラフズクは嬉しいけど、近年は低い木をネグラにするようになり、保護のために根元の周辺が立ち
入り禁止となったため観察しにくくなって全身を見る事は叶わなくなった。
 以前は、もっと高い木をネグラとしていたのでネグラを変えてくれればしっかり見られるようになるのだけどな~・・・・・。  
                                 2,006年1月25日撮影
     


11月11日(月)  10月末には冬の準備
 10月3日と10月30日にエリマキシギの幼鳥が足早に通過して行った。  3日に通過した個体は完全な幼羽であったが、30日に通過
した個体は幼羽を残しながら冬羽への換羽が始まっていた。  
 2,006年10月下旬に到着した成鳥と幼鳥併せて7羽のエリマキシギが蓮田で越冬した。  写真を見直してみると夏の終わりに渡って
くる幼鳥たちと違って第1回の冬羽になっており、これらの写真を見比べてみると幼鳥から第1回の冬羽への換羽は10月の中旬以降から
11月初旬にかけて行われるのがわかる。
             10月3日に通過していったエリマキシギの幼鳥。 胸が茶褐色になっている。
                    

          10月30日に渡っていったエリマキシギの幼鳥。  逆光なのでちょっと見難いが、胸に赤みを残しながら肩を白い冬羽が
         覆ってきている。
      


10月27日(日)  成鳥より大きい幼鳥・・・サイト開設10周年記念
 10月中旬に1羽のウズラシギの成鳥冬羽が渡りの途中に立ち寄っていった。  春に目にするウズラシギは成鳥の夏羽が大部分だ
けど、夏の終わりから秋に姿を見せるウズラシギはほとんどが赤みの強い幼鳥で成鳥の冬羽は稀であった。  
 勿論、秋に通過する成鳥の冬羽は何羽か写真に撮っているけどなかなか近くに来てくれなかったが、今回は成鳥と幼鳥が並んでい
るところを近くで撮ることが出来た。 

 その写真を見ていて成鳥より幼鳥の方が大きいのに疑問を持った。 手持ちの5種類の野鳥図鑑をみるとウズラシギの大きさは21~
22cmとなっており、文一出版で出している「日本の鳥550 水辺の鳥」のみが17~22cmと大きさに差があることを示しているが
その理由については書かれていなかった。 

 何故幼鳥の方が大きいのだろう?  個体差によるものか、雌雄の差によるものか、それとも別の種類のシギなのだろうか。  個体
差とすれば差が大きすぎるし、明らかにウズラシギで別のシギとは思えない。
 結局、雌雄の差だろうと思いながらシギチの識別能力に優れたベテランの方たちに伺ったところ大きい方は♂の幼鳥で小さい方は♀
の成鳥冬羽と明快に答えてくださった。  各種辞典で21~22cmとしてあるのは雌雄で大きさが違うという情報を筆者が得ていない
ことになり、その点で掲載した写真はとても貴重である。 
 シギ・チドリの面白さは性別による違いや老幼による違い、また夏冬による羽衣の違いなど奥行きの深さにあるわけだけど、観察でき
る環境はとても厳しく、個体数をカウントして記録している身としてはなるべく静かであってほしい。
             写真左はウズラシギ幼鳥♂で、右は成鳥の冬羽♀。  明らかに成鳥の方が小さい。 面白いね!
                   
 


9月26日(木)  タカの渡りはどこまで見えるか
 目の前はるか向こうにぽつんと浮かんだ豆粒のようなタカが、あっという間に目の前に飛んできて驚くことがある。  遠くに見えていても
実際の距離は意外と近いということなのだろう。 
 標高500mの明神の森からは対面の金華山が双眼鏡の視界の中にはっきり捉えられ、その方向で飛んでいるタカを見つけた時は金華
山に随分近いと思いがちである。  しかし、地図で金華山までの距離を測ってみると30kmくらいあった。  

 伊良湖岬でタカの渡りを観察するとき、大勢の人が観察する恋路が浜の駐車場から見えている伊良湖ビューホテルまでの直線距離は
1.2kmで飛んでいるのは肉眼でもわかる。  伊良湖ビューホテルから見える初立ダムまでは2.5kmの距離である。  同じくホテルの
駐車場から太平洋側に見えている城山(標高138m)までの距離も2.5kmである。  城山付近に現れたタカは双眼鏡で見ても種類まで
はなかなか識別できない。 

 すなわち、双眼鏡で捜索しても見えるのは精々3kmくらいの範囲である。  伊良湖岬のような狭い半島ならともかく、30kmも離れた
金華山と明神の森の間は、双方でカウントしたのと同じ数かそれ以上の数のタカが見えないまま通過している可能性が大きいわけだ。
 白樺峠を通過したタカの数が金華山や明神の森を通過するときはベルトの幅がうんと広がっているということである。


8月22日(木)  岐阜県初認のシベリアオオハシシギ
 岐阜新聞によると、8月3日に羽島市の小熊で野鳥の会・岐阜県支部の人がオオハシシギを見付けて写真撮影した。 その後、12日に
なって知人の指摘でシベリアオオハシシギの幼鳥であることが判明。  岐阜県初認として記録が登録されたそうだ。
 シベリアオオハシシギは海岸付近で発見されることが多く同じ時期に数日の滞在ながら愛知県でも確認されているが、こんな内陸部に入る
こともあるのが興味深い。
 このシベリアオオハシシギは17日の朝6時に飛び立って以後行方不明となっている。 
                                   シベリアオオハシシギ
       



6月22日(土)  yamaを再捕獲 放鳥
 インドネシアで越冬して生まれ故郷に戻ってきたハチクマの♂のyamaが再捕獲されてから改めて放鳥されたそうだ。 ハチクマプロジェクト
のHPには写真が掲載されている。  凄いね。
 朝鮮半島まで帰ってきた♀のnaoは釜山付近でステイ。  日本には戻って来ないようだ。  こういう事例は前にも確認されていて翌年は
生まれ故郷に戻ってきたそうだ。  naoはあそこで繁殖するのだろうか。


5月31日(土)  海を渡ったかな~?

 5月14日から位置情報が入らなかった♀のnaoが、29日には朝鮮半島南部の釜山まで到達したそうだ。  今日は31日なのでもう
海を渡って本州に来ているかもしれない。  4月3日以来行方不明のkuroもすでに到着しているのだろう。


5月25日(土)  yamaが故郷到着
 越冬地を3月末ごろに出発したハチクマのyamaが2ヶ月かけて故郷の山形県飯豊町に帰ってきたもよう。  kenと同じように朝鮮半島
から中国地方に渡り、日本海側を北上して山形県に到着した。  22日に島根県に渡っているので3日間をかけて移動したことになり、
わたりはとてもゆっくりだった。 
 ちなみに秋は9月20日ごろ西に向かったので生まれ故郷に居る期間は4ヶ月ほどと思ったより短かった。

5月21日(火)  オオタカの希少種指定解除か 
 環境省は5月15日、「種の保存法」に基づいて絶滅の危機にあるとして希少種(鳥類38種)に指定したオオタカの個体数が回復したとの
理由から指定解除の検討に入った。  1,984年の調査で全国で300~500羽と推定されて絶滅が危惧され、大規模開発反対の象徴と
されてきたオオタカも近年は個体数が回復したとの判断だ。  確かにオオタカはよく見かけるようになったが、保護しないとまた一気に数を
減らしかねないので指定解除には反対。   環境省が指定を解除する裏に大規模開発をもくろむ魂胆が丸見えだ。
 ちなみに、環境省が平成24年に発表したレッドリストでオオタカは準絶滅危惧種(NT)に指定されている。  

5月16日(木) 帰路は韓半島経由
 
秋に西に渡ったときは佐世保市から一気に海を渡ったハチクマたち。  kenは韓半島から山口県に渡ったあと日本海側を東北に
飛んだ。  yamaも中国を北東に向かって15日には遼東湾付近に到達した。  kenと同じように韓半島を経由して日本に帰ってくるの
だろう。 偏西風に乗って一気に海を渡ると思っていたので意外だった。

5月14日(火)  お帰り!
 先行していた♂のkenが朝鮮半島を経由して日本に到着。  今日は山形県の酒田市周辺にいるようで、生まれ故郷の秋田県黒石市
(十和田湖の北方)まであと一息となった。 
 4月3日以来行方不明になっている♂のkuroもすでに到着しているのではないだろうか。 
 naoとyamaの到着が待たれる。

5月11日(土)  いよいよ海を渡るか  
 重慶付近にいた♂のyamaが東に飛んで今朝は北緯33度・東経118度付近に到達した。  付近には大都市の南京市がある。 海岸
までわずかな距離なのでいよいよ海を渡りそうだ。 
 kenもそろそろ海岸に近付いているんじゃないかと思うけど、♀のnaoはのんびりとベトナム付近。

5月9日(木)  おやおや・・kenちゃんどこ行くの?
 
越冬地から生まれ故郷への旅を続けている4羽のハチクマたち・・・♂のkuroは4月3日から行方不明のまんま。  一番先行していると
みられる♂のkenは東に進んで一気に海を渡るものと思っていたら、5月7日現在中国大陸を北上して敦厚見物に行ってしまった。砂漠地
帯に行ってしまった。
 yamaも東に進まず北上し、5月8日現在中国重慶付近に達したもよう。  この緯度だとここから東に向かえばまっすぐ九州なんだけど。
 それにしても意外と日本到着が遅いのでびっくりだね。 

4月19日(金)  遅々として進まぬ行程
 3月20日過ぎに越冬地のインドネシアから生まれ故郷の日本への北帰の旅を開始した4羽のハチクマたちだが、1ヶ月経っても進路は
遅々として進まず、マレー半島を北上してタイ辺りでうろうろ。  ♂のkuroは4月3日に位置が確認されて以降は行方不明。  発信機が
脱落したのか電池が切れたのか・・・。  
 なかなかゆっくりの旅だけどその気になれば偏西風に乗ってあっという間に到着するだろう。 


4月6日(土)  ハチクマ 1/3を翔破  
 インドネシアの赤道付近の島々で越冬した4羽のハチクマのうち一番先行しているkenは4月5日にはタイのバンコク付近に到着。 日本へ
の全行程の1/3を翔破したことになる。  一番遅れている♀のnaoは3日現在ジャカルタ付近をうろうろ。  スマトラ島からマレー半島を経
るルートの先はまだまだ遠い。  日本到着がいつごろになるのか楽しみだ。


4月1日(月)  亜種アメリカコガモの場合
 亜種アメリカコガモは第6版ではカモ目カモ科でコガモの次に掲載されている。 コガモにはコードナンバーが付されているが、アメリカコガモ
には与えられていない。  
 第7版ではカモ目カモ科マガモ属にコガモとして掲載され、コガモは亜種コガモと亜種アメリカコガモに分けられている。  属が新設されて
分類が細分化された。  これで亜種というのは無くなるのかと思ったがそうでもなかった。
                            2,008年1月3日  愛西市
                 


3月31日(日)  例えばクビワキンクロは
 最近噂になったクビワキンクロは、第6版では単純にカモ目カモ科に分類され、前項がオオホシハジロで後ろはメジロガモになっていた。 
それが第7版ではカモ目・カモ科・スズガモ族に属し、前項はメジロガモで後ろはキンクロハジロになっている。 ではオオホシハジロはどこに
行ったかというと同じスズガモ族のトップに位置づけられている。
 新しいリストは大変見難くなっており、利用者が2次的に加工して利用する許可が掲載されているので見易いように整理しているところである。
                            2,013年3月25日  愛知県
                 
 

3月4日(月)  絶滅寸前のヘラシギ
 
日本野鳥の会の「野鳥」誌によると、絶滅危惧ⅠA類のヘラシギについてロシア科学アカデミーが2,000年から2,003年にかけて繁殖
個体の調査を行って個体数を1,800羽~2,500羽と推計し、この数字から絶滅危惧ⅠA類に指定して保全が開始された。 
 しかし、その後の10年で更に数が減少して推計個体数100つがい・・・総個体数が250羽という危機的な状況にあって、人工孵化への
取り組みも開始されたそうだ。  衝撃的なニュースにとても驚いた。 
 同誌は私たちに出来ることとして、中継地である日本での観察記録を残すことと、湿地環境の保全と再生を訴えている。  
                   写真は2,006年9月25日  津市で撮影のヘラシギ幼鳥
 田んぼで草などを食べているので自然に帰るのは間違いないと思われるが、人に馴れ過ぎているのが気掛かりだ。


2,012年


12月29日(土)  霞ヶ浦のアボセット
 東京新聞(中日新聞東京本社)のWeb版によると、茨城県かすみがうら市の霞ヶ浦に22日に2羽のソリハシセイタカシギ(アボセット)が
現れ、23日まで滞在したあと移動して24日に三重に現れたとなっている。   
 三重に2羽のアボセットが現れたのは事実であるが、20日ないし21日に発見されているので霞ヶ浦のアボセットとは別の個体である。
アボセットは鈴鹿川の派川河口に現れて1週間滞在した27日の昼過ぎに飛び立っていった。  駐車スペースに問題があるので各サイト
とも公開しなかっようだが、口コミで大勢の人が観察に訪れた。
 なお、この地方では2,004年から2,005年にかけての冬に5羽のアボセットが飛来しているが、それ以降私の知る限りでは今回も含
めて3回4羽が飛来している。  今後2~3年のうちにまた見らるものと期待しよう。。  

 東京新聞のURLを書いておくので記事に興味のある人はどうぞ。
  http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyoguide/amuse/bird/CK2012122702000110.html
  
11月11日(日) 更に南へ 
 発信機を付けたハチクマたちは赤道を越えて南半球に達し、♂のkuroとyamaはインドネシア小スンダ列島のフロレス島。  kenは
ボルネオ島のインドネシア中部。  ♀のnaoはインドネシアジャワ島のバンドン市付近にいるのが確認されている。  赤道直下だ。
 インドネシアから東南アジア諸国を通り、中国沿岸から一海を渡って日本にやってくる飛行ルート。  感動的なのは中国大陸を沿岸に
沿って北上せず大海を渡ることだ。  大陸沿岸沿いに多くのハチクマが北上しているのだろうが、困難な海を渡ってまで日本にやってくる
ハチクマたちに拍手を贈りたい。

10月21日(日)  越冬地はマレー半島

 kuroはマレー半島のマレーシアに入ったアロースター市付近、yamaとkenの2羽はマレー半島タイ中部のスラタニー市付近。  唯一
♀のnaoは中越国境付近のベトナム側・ハノイ東方でステイ中。

10月15日(月)  越冬地に到着か
 kuroはタイのコーンケーン付近、yamaはベトナムのハノイ周辺に到着した。 この辺りが越冬地になるのだろうか。  kenはモンカイ
付近でステイ。  naoは福江島から先の消息がないが、まだステイしているのだろうか。  気になるところだ。

10月12日(金)  ベトナムへ
 kuroは更に西へ飛んでラオスとの国境付近に到達、kenは中越国境を越えてベトナム東部のモンカイ付近。  yamaは海南島北方。
♀のnaoは福江島ステイ中。

10月9日(火)  kuroは更に西へ
 
マカオ付近にいたkuroは更に西へ飛んでベトナムとの国境に近い南寧市付近まで移動。  kenとyamaはステイ。 naoは福江市に
移動していよいよ海上に飛びたつ見込み。 

10月7日(日)  無事に大陸へ  
 行方不明だったkuroはマカオ付近に、kenは福建省の三明(サンミン)付近に到着。 yamaはアモイ北方でステイ。 naoは直方市付近
にステイ中。  中国大陸に渡った3羽は福江市から一気に800kmの東シナ海を渡った。  サシバ比べて翼幅が広いので風に乗り易い
のだろうか。 

10月6日(土) 消息不明
 洋上で行方不明となったkuroとkenの2羽も中国の福建省付近にいるらしいと微弱な電波が捉えられたようだ。 ただ1羽残っている♀
のnaoは福岡県の直方市付近にいるようで、そろそろ飛び立かもしれない。  ハチクマは福江島を経て一気に中国大陸に行く。

10月5日(金)  yamaは中国へ
 yamaは東シナ海を一気に渡って中国の福州市まで到達した。  南西諸島沿いに渡るのかと思っていたが休み無しで一気に渡ってしま
ったのにはびっくり。  ハチクマはサシバより翼幅が広いので風に乗りやすいのだろうか?
 kuroとkenは佐世保から東シナ海に向けて飛び立ったがその後の動静については発表がない。

10月2日(火)  ついに海上へ
 
kuroとkenが佐世保市から海上へ飛び出し、yamaも佐世保市に移動した。 次はどこに寄るのだろうね。
 naoは白樺峠の手前でstay中。

10月1日(月)  naoは白樺コース
 ♀成鳥のnaoは9月29日に野沢温泉付近にいたのが、今朝の発表では安曇野市の蝶ヶ岳の麓付近まで南下していた。 その先は白樺峠
なので今日にでも通過したかもしれない。
 kuroとkenは九州の福岡県、yamaは四国の宇和島周辺から動いていないが、今日当たりは動いているかもしれない。  

9月27日(木)  一気に西へ
 二日に一度しか発表がないが、kuroは燕三条から西へ飛んで兵庫県の加古川付近へ。  yamaは佐久間ダムから知多半島の上から伊勢
湾を渡って愛媛県の宇和島付近へ。   kenは酒田市付近から倉敷市付近に飛んだ。 一気の渡りだが、二日かけて飛んだのだろう。 
 白樺峠を通るかと思ったが、多分通らなかったと思う。  伊良湖も通っていないようだ。  必ずしも一定のルートがあるわけじゃないんだ。
 1羽だけ残っていた♀成鳥のnaoもやっと動き出して酒田市の東まで移動した。  

9月25日(火) 意外や意外

 9月23日に動き出した♂成鳥のyamaは、日光の北側から白樺峠のコースをとらず、愛知県と静岡県の境界の佐久間ダムに移動した。
 このコースだと意外や意外・・・伊良湖に向かいそうだ。  kuroは日本海ルートをとって燕三条付近に達した。 白樺峠を通るか興味深い。



4月22日(日) 鳴き声がウマ!?    
 4月21日付け中日新聞夕刊「生きものパラダイス」は豊橋動植物公園で飼育しているコマドリを扱っていた。  夏になると東南アジア
から渡ってきて日本で繁殖するコマドリは、夏の山中でよく鳴き声を聞くが姿を目にする機会は全くない憧れの鳥の一つだ。
 この春の渡りの季節に名古屋市の公園や三重県民の森などから目撃情報が伝わってきた。  熱心に鳥見をしていれば観察の機会
があるかもしれない。  良いことが有りますように。
                              2,007年4月17日  名古屋市
                 


1月8日(水)
 
 オガサワラヒメミズナギドリ
 つくば市の森林総合研究所などのグループは1,990年に確認後に絶滅したとみられていたミズナギドリの1種のブライアンズ・シア
ウォーターを小笠原諸島で発見し、
オガサワラヒメミズナギドリと命名した。  1,997年から2,011年にかけて6個体を発見。 
DNA鑑定によってブライアンズ・シアウォーターと確認した。  個体数は数百羽と見られるが営巣地はわかっていないそうだ。


2,011年

12月10日(土)  庭にハイタカが
 朝の7時過ぎに居間の窓先を掠めて大きめの鳥が飛び、物干し台にとまった。 何だろう? と見たら怖い顔をしてこちらを睨んだ。
「ハイタカだ~」瞬間飛び去っていった。  スズメでも追いかけてきたのだろうか。  嬉しい出会いだった。


10月29日(土)  抜けたかな・・・
 今日も居るようなら出かけようかと思っていたが昼ごろになってもお出ましが無いということでどうやら抜けてしまったらしい。  残念だが
渡りの時期の珍鳥なんてこんなもの。  明日は大阪マラソンが開催されて南港付近がゴールになるので交通規制がある。

10月28日(金)  大阪南港のハイイロオウチュウ
 大阪南港野鳥園のホームページによれば、超珍鳥のハイイロオウチュウが現れて写真が撮影されたそうだ。  展望塔からオウチュウ
までの距離200m。  稀な珍鳥なので大変な騒ぎになりそうだが、開園は9時で駐車場は20台。  渡り途中の鳥たちは立ち去るのも
早い。  是非とも見ておきたい鳥だが現地まで遠いし鳥までも遠くて条件は厳しい。  越冬か繁殖期なら迷わず出発だが、さてどうした
ものか。
 何年か前に豊橋か岡崎にオウチュウが出現したことがある。  この時は残念ながら用事があって行けなかった。 

6月24日(金)  コシアカツバメのコロニー
 長く親しんだコシアカツバメのコロニーがなぜか放棄されてしまった。  かなり離れた場所に新しいコロニーがあるのを教えていただい
たが、営巣しているとみられる橋が低いので観察できなかった。
 最近、マイカル桑名前の国道258号線の橋を潜るときにツバメがよく飛んでいるのに気付いていた。  どうもコシアカツバメのようだと
思っていたが、今日目の前を飛んでいたのはまさしくコシアカツバメだった。  巣があるかはまだ確認できてないのでマイカルから歩いて
確認してきたい。
 現地は橋の下をこれまでと比べ物にならないくらいたくさんの車が通る。  餌場となる水田が近くにあるわけでもない。  不思議だが
餌は水田でなくとも虫がたくさんおれば獲れるということか。 

5月23日(月)   コロニー放棄
 コシアカツバメは結局コロニーを放棄してしまった。  下を道路がクロスしていて時おり車が通るが高さは10m近くあるので子育てに
危険はないはず。  また、餌場になる水田や畑にも隣接しているので問題はないと思うのだが、それなりの理由が有るのだろう。
 このコロニーはもともと団地内の遊歩道の橋の下に有ったものが交通量の増加に連れて今の場所に移ったもの。  これにははっきり
した理由がある。  せっかく毎年楽しみにしていたのにがっかりした。
 近くにコロニーがあると教えていただいたので見てきた。  橋の下で営巣していそうだが、見えない場所なので巣の観察は難しい。

    
4月9日(土)  庭でチョウゲンが・・・
 朝、庭に出ていたらけたたましい鳥の悲鳴が聞こえてきた。  「何が起きているんだ?」 と見回したらチョウゲンボウがムクドリを追い出
して狩っているところだった。  うちの庭でチョウゲンボウが狩りをするなんて・・・びっくりした。 
 と言っても我が家の庭がチョウゲンボウが飛びまわれるほどの広さがあるわけではなく、隣家の貝塚伊吹の生垣の陰から飛び出してき
たムクドリを追いかけて庭を掠めて飛び、次の瞬間には斜め前の歯科医院の駐車場に降り立ったチョウゲンボウの足がしっかりとムクドリ
を押さえつけていただけのこと。  キャッチの瞬間が見られなかったのは残念だが、チョウゲンボウの早業には呆然とした。


2月10日(木)  聟島のアホウドリ

 
山階鳥類研究所は10日、3年前に火山活動で絶滅が危惧されている鳥島から小笠原諸島の聟島に移動させた10羽のアホウドリの雛
のうちの1羽が聟島に戻ってきているのを確認したと発表した。 10羽のうちアリューシャン列島でY-10の標識を付けた個体が確認され
ているが、戻ってきたのはY-1の標識を付けた個体だそうだ。  
 聟島にアホウドリのデコイをたくさん並べて繁殖地として定着させようと努力する様子はこれまで何度もテレビで見てきたが、これを機会に
試みが成功するのを祈っている。

1月5日(水)
  ヒレンジャク到着
 
ヒレンジャクが到着したちの情報を頂いた。 随分と早い到着だ。  これから繁殖地のアムール川流域に向かうものと思われるがまだ雪
に閉ざされているはず。  移動はゆっくりだろう。





2010年

12月17日(金)  ジョウビタキ君 到着
 夕方、庭で雑草を抜いていたらジョウビタキの♂が目の前の栗の木にとまっていた。  早速餌を出してやったがなかなか見付けてくれず、
テラスの物干し竿にとまってこちらを見ている。   昨年使った白い皿に入れ替えて置いてやったら早速下りてきて餌を食べたので昨年の
ジョウビ君だ・・・確信した。  普通は庭を縄張りにしても餌を食べるようになるまで2~3日はかかるが、このジョウビ君は来て直ぐに餌付い
たので昨年のことを覚えていたのだろう。  今年は猛暑で餌の用意が十分に出来ていないのでちょっと心配だ。
                   

12月9日(木)  やはりクイナ
 昨日掲載した羽毛の写真を調べてくださった方が見えて、クイナと連絡してくださった。  有難うございました。  私の持っている野鳥の
羽ハンドブックにはクイナがありませんでした。  図鑑を見るとそれらしき羽が見えている。
 オオタカがクイナを拾い上げたのはかなり水深のある場所なので多分泳いでいたのだろう。  クイナの足は体に似つかわしくない大きな
ものだが、水掻きが無いので泳ぐとは知らなかった。  是非とも泳いでいるところを見たいものだ。
 写真は1回目に突っ込んで失敗した時のものでオオタカは水の中でもがいている。  あるいはこのときに仕留めたけど上げられずに暫くし
て浮いて来たところを2回目に拾い上げたのかもしれない。  対岸で見ていたので遠くてわからなかった。
                 



12月8日(水)  オオタカの狩り

 
ある川でカモを見ていたらカモたちが大騒ぎになった。  見たらオオタカが飛んできて川岸にとまった。  川幅100mの対岸の出来事
だった。  一騒ぎしたカモたち(コガモが大部分で少数のハシビロガモとオカヨシガモだけ)もオオタカがとまっている前で寛ぎはじめた。
飛んでくるオオタカには敏感でも目の前のオオタカには警戒心が無いのを不思議に思っていたら、オオタカはひょいと川面に下りて1羽の
鳥を捕まえて岸に戻った。  

 5分ほど経って捕らえた鳥が絶命してから毛をむしり始めたのでフィールドスコープで見ていたが、獲物になったカモの種類がわからない。
嘴が長くてどう見てもカモに見えないのだけど川にはカモしかいないはずだ。   食べているところを見ようと少しはなれた橋を渡って近くまで
行ったらなんと川岸の道路をトラックが通過している。  普段は稀にしか車の通らない川沿いの道だ。  当然、オオタカはいなかったので獲
物を残していないかと車を停めて探してみたが、獲物は無かったのでむしりとられた羽毛の一部を採集した。

 撮った写真の中に不鮮明ながら獲物をぶら下げて岸に上がる瞬間が写っていた。  カモにしては嘴が細長く、足には水掻きが付いてい
ない。 ちょっとみクイナに見える。  川の水は満々としているのでクイナがいるはずがないが、どう見てもカモではない。
 
   

 獲物が無いので近くで食べていないかと探したが見付からなかったのでもう一度オオタカのところに行ったらオオタカが戻っている。
餌を持っていなかったので先ほど飛んだときに落としてしまったらしい。 それも川の中にだ。  
 もう一度狩りをしないかと30mほど離れたところから写真を撮りながら観察を続けた。  目の前にはすっかりl寛いでいるコガモの集団
がいるがきょろきょろするだけで一向に狩をする気配がないうちにまたトラックが来て飛ばされてしまった。  1時間ほどの出来事だった。
  採集してきた羽  羽毛図鑑で調べたが不明。 

               

 なかなかオオタカを至近距離で観察するチャンスは少ないので良い機会と写真を撮らせてもらった。 距離は30m無かったと思う。。
  



8月12日(木)  猛禽類に高濃度難燃剤
 「テレビ・パソコン・カーテンなどを燃えにくくするのに広く使われている臭素系難燃剤が、国内のオオタカ・ハヤブサなど絶滅が危惧
される猛禽類の体内に高濃度で蓄積している例がある」  愛媛大学と栃木県立博物館のグループが突き止めたと中日新聞が報じた。
 汚染がもっとも深刻だったのはオオタカで、肝臓から脂肪1gあたり最高で48,000ナノグラムだった。  鳥の場合卵の中の濃度
が増えると孵化率が低下したり、卵の殻が薄くなったりする影響が出るとされ、オオタカやハヤブサが基準値を超えていると予想さ
れており、かなり深刻な状態になっていると懸念されている。

8月5日(木)  長野でジョウビタキ繁殖
 「日本野鳥の会諏訪」は岡谷市富士見町で、通常はジョウビタキの繁殖を確認したと発表。  ジョウビタキはシベリアから中国
東北部・韓半島で繁殖し、冬になると日本から南に渡って越冬する。  野鳥の会会員が1,300m付近にある林で餌をくわえて
運ぶ♂を発見、手分けして5羽の雛に餌を与えるつがいの親鳥を見つけたそうだ。 北海道に続き国内2例目の繁殖で、近々専門
誌で発表されるとのこと。

7月19日(月)  サミット一部訂正

 
国内繁殖のペアは50と書いたが資料を読み返してみたら約60番だったので訂正した。 
チュウヒはアジア大陸の東部からサハリンなどで繁殖して冬は東南アジアに渡る。  冬季に日本各地で見られるが大陸型と呼ば
れる翼下面の白っぽいものも少数が渡来する。  これらについて調べてみたが普通に見られるチュウヒが大陸からも飛来するも
のか、日本繁殖のものか明確に説明した資料は見付からなかった。
 チュウヒは湿った葦原という人間にはあまり役に立たないエリアを生息域・繁殖域とするため開発によって失われつつあり、次第
に数を減らしている。  絶滅が危惧されているわけだが、この場合の絶滅が日本での繁殖を指すのか日本から消えてしまうのこと
を指すのかがこのサミットでは明確ではなかった。  次回は2年後ということだが、その辺りを質してみたい。
 チュウヒについてはわからないことだらけだ。

7月18日(日)  チュウヒサミット2010
 
チュウヒサミット2010が名古屋市の国際会議場で開催された。  そもそもはチュウヒの貴重な繁殖地である木曽岬干拓地を
このまま残してもらうことを目的に野鳥の会・三重と愛知県支部が2,001年から桑名市長島町で開催してきたものだが、河北潟
で長年観察されている中川さんの講演など中身が充実している割には参加者が30人前後と細々としたものだった。

 今回は10月に名古屋で開催されるCOP10や、主催者に野鳥の会本部が加わったこと、またイギリスからチュウヒの繁殖を復活
させた実績を持つ英国鳥類保護協会のアダム・ローランズさんの講演などもあって主催者側が用意した168席では足りずに立ち
見が出るほどの大盛況だった。  参加者は日本全国から集まってきており、サミットとしての格も上がった。 
 講演は全部で6つあり、国内繁殖のチュウヒは
50ペアくらいで絶滅危惧種としてはオオタカ(けっこうたくさんいる)よりも危険度
が高い絶滅寸前にあることや、チュウヒの繁殖行動など貴重な話がたくさん聞けた。
 サミットの中身については野鳥の会のHPに掲載されるそうだ。 
  この写真は2,003年頃に木曽川の堤防での撮影、胸が白いことからまだ若い個体と思われる。  
                  

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