レンカク               チドリ目  レンカク科 
                              英名:Pheasant-tailed Jacana 
                               学名:Hydrophasianus chirurgus
 

  全  長    :40〜58cmで尾が長い。  雌雄同色で夏羽は長い尾が有る
   観察可能時期:本州では迷鳥として6月から11月頃まで記録がある
   生 息 地   :池・蓮田・水田などの湿地
   類 似 種   :無し

  
  中国南部から東南アジア・インド一帯で繁殖し、中国で繁殖するものは南に渡って冬を越し、一部はインドネシア
 に至る。  タイワンやフィリピンでは留鳥として生息。
  日本列島は繁殖地から遠く、渡りのルートから外れているので極めて稀。  定期的に飛来する土地は無いが、
 南西諸島方面では記録が多い。

  2,003年7月に草津市の琵琶湖畔・烏丸半島に現われ、ハスの葉の上を渡り歩くと言うので随分と話題になって
 大勢の人が詰め掛けた。  私も出掛けたがその日は時すでに遅く、長時間粘ったが現われなかった。
 遠くからの観察者もいてがっかりした人が多かったが、私は知り合いが出来たのが収穫だった。
  暑い日だったが昨日のことのように記憶は鮮明だ。

  最近では2,006年6月に奈良市の水上池に現われて約1ヶ月滞在した。  フィーバー振りは物凄く、交通整
 理にパトカーが出動する騒ぎになった。  2,004年10月に堺市の大泉緑地公園に冬羽が現われた際にも大
 変な騒ぎとなったようだが、この時の飛来は残念ながら知らなかった。

  

 写真は2,006年6月21日に奈良市で撮影したレンカクの夏羽である。  最初は手の届かない遠くの田にいたが、
警戒心が薄くて50名以上のカメラマンが取り囲む小さな田んぼに入ってサービス満点だった。
 このニュースは新聞テレビでも報道されたため連日述べ100名以上のカメラマンが詰め掛ける騒ぎになり、車を停め
るスペースなど地元農家に多大な迷惑をかけたためパトカーが出動して整理に当たった。
 珍鳥情報はみだりに流すなという教訓ということだが、お陰でたくさんの人が見られたのも事実である。
 
                   2,006年6月21日 奈良市水上池で撮影のレンカク夏羽
             

   
           何枚撮っても稲が被って全身が撮れないが、むしろこの時期はまだ稲の背が
           低いのを喜ぶべきなのかもしれない。。  
             


                   全身が写っている写真。 ちょっと遠いのが残念。 
                 


            一応飛翔写真。 飛び方はゆっくりだったが私のレンズではこれが精一杯
            だった。
                 


  琵琶湖岸のハスの群落に現れたレンカクの夏羽。  大変な人気を集めて大勢の人が観察できたが、鳥までの距離
 があまりにも遠くて写真にはならなかった。
                          2,011年7月27日  長浜市
             

  
  愛西市の蓮田に現れたレンカク冬羽。  バックに見えている枯れたハスの茎の間を隠れ場として活動し、隣の田ん
 ぼで農家の人が作業をしていたのに気にする風もなく開けた蓮田に出てきていた。  越冬を期待したが短い滞在で
 抜けてしまって見られた人は少なく、写真はこの日だけしか撮れなかった。            
                         2,011年11月14日  愛西市
             


                          記:2,008年7月21日 
                            2,012年2月12日 追記 
     
                             
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