オオヨシゴイ
コウノトリ目 サギ科 英名:Schrenc's Bittern
絶滅危惧 TA類(CR)
ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い種
観察機会 :関東以北では繁殖しているようだが目にする機会は少なく、中部以南ではさらに稀な夏鳥。
全 長 :39cm前後
観察可能時期:夏鳥として5月〜9月頃まで
生息場所 :湖沼・池際の芦原・水田
特 徴 :♂は頭から背中にかけての上面が紫っぽい褐色。 ♀は褐色で背中に白い点が散在。 白い胸には
褐色の縦斑が数本ある。
類 似 種 :ヨシゴイ 特に♀はよく似ているが、ヨシゴイは縦斑が薄い。
中国東岸からアムール川流域・本州関東以北で繁殖し冬は東南アジアに渡って越冬する。 霞ヶ浦周辺で繁殖して
いたそうだが、近年は観察されていない。
写真は渡りの時期から外れた11月に西宮市の公園で撮影したオオヨシゴイである。 現地に到着したときは草むら
のなかにいたが、その後は水に入って小魚を食べていた。 昆虫なども食べるようだが、11月なので昆虫は少なそう。
2,015年11月6日 西宮市甲山公園
♀タイプであるが背中の白点が図鑑で見る♀のように多くないので幼鳥と見られる。 胸の中央に黒い縦線が1本
入っているのは♂の特徴。
頭の色は♀よりも♂のような紫色っぽい褐色であるが、幼鳥の写真が図鑑ではまったく見付からない。
ヨシゴイと姿かたち・生息環境がよく似ているが、名古屋市のヨシゴイの繁殖地で見るヨシゴイは池のふちの護岸の
上を歩くことはあるが、あまり芦原から出てこず葦につかまって餌の小魚を捕る。
今回観察したオオヨシゴイはカメラマンが池を取り巻く中で池の中央の直系が10mくらいの小さな葦原を隠れ家に
し、惜しげもなく全身をさらして餌捕りに夢中だった。
越冬が期待されたが11月10日に落鳥したのが残念だった。 池に浮いていたそうだ。
2,017年の秋、名古屋市の鶴舞公園に1羽のオオヨシゴイが入って大変な話題になった。 私も10月5日に駆け付けた
ものの全身が見える場所には出て来てくれなかった。
その後も行ってみたかったけど全身が見える保証がなく、交通の便など考えて断念した。
西宮市の個体と比べて背中に赤味が見えないので♀と思うけど、背中が撮れていないので不明。
記:2,015年3月19日
2,019年5月18日改
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