オオハヤブサ               タカ目  ハヤブサ科 ハヤブサ亜種
                                            
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     全 長   :約40〜50cm   雌雄同色  
   見られる時期:東海地方では冬鳥として稀   
   生息場所   :平地の海岸・河川・河口・農耕地などハヤブサと同じと思われるがデータは少ない
   類 似 種  :ハヤブサ  チゴハヤブサ 
     特 徴    :普通種ハヤブサと違って頬の部分が頭巾をかぶっているように見える。 極めて稀な存在
            なのでデータが少なく、海外のサイトで調べると胸の横斑が太くて荒々しい。
           
   アリューシャン列島からアラスカ南部及び北米大陸北西部沿岸に生息。  日本ではごく稀な冬鳥。   


   2,016年12月の上旬、背割り堤防で1羽のハヤブサと遭遇した。 普通のハヤブサはたくさん見てきてい
  るが、頭に頭巾をかぶったように頬まで黒い異様なハヤブサは初めてなので驚き、まず見られないオオハヤ
  ブサ・・・と思った。
   この少し前に鍋田干拓地に同じような個体が出ていたらしいが、写真を見せてもらったら首の模様が違うの
  で別個体と思う。  あるいは2羽で飛来して1羽が残ったのか・・・。

   最初に見付けた時は後に有名になった止まり木の近くの別の木であった。 気付いたのが遅れて近付きすぎ、
  数枚撮った所で飛ばれてしまった。

                  2,016年12月12日  愛西市の背割り堤防で初対面

        



   通過個体だろうと思ったけど翌々日の14日に行ってみたらとても良い場所に止まっていた。 オオハヤブサ
  かどうか日本のサイトには情報が少なかったので海外のサイトを調べたら胸の横斑がもっと荒々しい写真が多
  かった。
   その後、この個体についてはオオハヤブサとする意見と否定的な意見が相半ばした。それぞれ一家言ある
  人たちの意見であるが、頭巾を被ったような顔立ちはオオハヤブサ最大の特徴なので、オオハヤブサとする
  意見が定着してゆき、私もオオハヤブサでいいと思っている。
   
   噂が広まる前はよくこの止まり木に止まっていた。 通りかかった時に止まっているときは車の中からいくらで
  も撮らせてくれたけど、車が増えるにつれて警戒心が強くなって近くに止まらなくなった。

                     2,016年12月14日  愛西市の背割り提
   
         



   翌年、2017年の初冬に友人から「今年も来ている」と教えてもらったけどなかなか出会いが無く、12月4日
  に初めて出会った。
   昨年と違って隠れるように松林の陰の止まり木にひっそりと止まっていた。 昨年の冬は十分に餌が獲れて
  満足できるものだったのでまた越冬に来たのだろう。 5年連続で越冬に来ているギンムクドリと共に連続して
  飛来するのは凄いことだ。 今年で4年連続になるオオモズも同じである。
                     2,017年12月4日  愛西市の背割り堤防
  
          



   昨年と同じように警戒心は強く、たまたまこの場所に止まっているのを見付けた時も数枚撮ったところで飛ば
  れてしまった。 昨年初飛来の時と外見に違い見られなかった。
                      2,017年12月11日  愛西市の背割り堤防
  
         



   正月明けから比較的愛想の良かったオオモズがまた行方不明になってオオハヤブサ狙いの人が目立つよ
  うになった。 時々数台の車が並んで止まり木の近くにいることが有る。 それを嫌ったのかこの写真を撮った
  後姿が見えなくなった。
   まだ移動するには早いのでどこかに行っているのだろう。  また戻ってくるのを信じ、来年も来てくれるのを
  願っている。
                      2,018年1月22日  愛西市の背割り堤防
 
         



   2,018年の秋には3度目の飛来となった。 昨年より警戒心が強くなって日中に堤防での出会いはまった
  く無く、最初の出会いは愛西市立田の田園地帯の電柱で、その後は高い電波塔の上に止まっているのをよく
  見かけた。
   ネグラになっている堤防に戻ってくるのは夕方で、日中に戻ってくることはほとんど無いけどこの日はたまた
  まいつもの止まり木の反対側の止まり木に止まっているのに出会わした。 しかし、落ち着きがなくしばらくして
  飛んでしまった。
                     2,019年1月9日  愛西市の背割り堤防 
 
         



   2,019年の秋には4度目の飛来となった。大体10月15日前後に到着して4月の中頃に繁殖地に向かう。 
   この冬は堤防で工事が行われて大型トラックの通行が多かったせいで背割り堤でまともな写真が撮れない
  まま2,020年の春を迎えてしまった。


   2,020年の秋には5度目の飛来となった。 
   5年間の写真を見比べてみると胸の横縞の太さや濃さはまったく変わっておらず、成鳥でやってきたことがわ
  かる。
   また横縞の線が細いことから♀と判断したが、友人たちも様々な角度から♀と同じ判断である。
                           2,020年1月22日撮影
  
         


   止まり木ではきょろきょろするだけであまり動かないけど、時にはこんなポーズも見せてくれる。
                               2,021年2月22日 
 
         

   たまたま頭上を飛んでいるのに気付いてシャッターを押した飛翔写真。 曇り空だったのが残念。 
                              2,021年3月17日 
 
         


     この年の私の終認は3月23日だったが、友人から4月18日が終認日と教えてもらっている。
     私の終認日の最後の写真。
                           2,021年3月23日撮影
 
         



   2,021年の秋には6度目の飛来となった。 私が初認したのは10月12日であるが、熱心に観察している
  友人は10月6日に初認しているので今年は早目の到着だった。
   この年は堤防内で工事が行われて平日の立ち入りが出来なくなった。 これまでも堤防での出会いは多く
  なかったので出会いは難しいと思っていたが、意外と早く11月6日には出会いが有り、落ち着くとなかなか動
  かないけどこんなポーズを見せてくれた。
                        2,021年11月6日撮影
 
         


     この写真は2,021年11月20日の撮影で、最初に見たときと見かけはまったく変わっていない。  
         



    2,022年秋には7年目の飛来を迎えた。 例年10月に入ってからの飛来であったが、この年は9月の
   下旬友人が飛来を確認している。 私は10月6日に電波塔にいるのを確認、背割り堤で会えたのは12月
   17日。
    この時は食事の後だったのか胸から下腹部に掛けてが波打つように動いていて餌を飲み下しているよう
   な印象だった。 胸の横斑が以前より荒々しくなっていかにもオオハヤブサっぽく感じる。     
                     2,022年12月17日撮影 
  
         


   
 2,023年4月18日に見た元気な最後の姿。 このあと繁殖地に向かったのであるが、この時はうつらうつ
   らと目を閉じていることが多く、まるで年寄りが縁側で日向ぼっこをしながら居眠りしているような感じだった。

         


  
 2,023年の秋は10月14日に飛来を確認。 翼が乱れていたので不審に感じた。 10月21日に見たのを
  最後に背割り堤にも姿を見せなくなり、一冬目撃情報が無いので落鳥したのではないかと推定。
   8年間の飛来であった。 2,016年初飛来の時から成鳥だったので寿命だったか。
         


                             記:2,018年 2月13日
                               2,019年 1月15日改
                               2,021年12月 6日改
                               2,023年 1月27日 

                               2,024年 2月27日


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