ノハラツグミ     スズメ目  ツグミ科   英名:Fieldfare
                             

     全   長  :26cmとツグミよりやや大きい
    見られる時期:迷鳥として稀   記録を見ると1月〜3月に観察されている。
     生息場所  :草地・農耕地・林縁など
    類 似 種  :ツグミ一般
     特  徴   :ツグミ一般と同じく地上で昆虫やミミズなどの餌を摂る。


   ユーラシア大陸のヨーロッパからバイカル湖周辺までの中緯度帯で繁殖し、冬季はヨーロッパ中部から南部
  地中海方面に渡って越冬する。 
   日本では1,960年に長野県で確認されて以後も稀にしか渡来の記録が無い迷鳥。
   ネット上から記録を拾ってみたら公式・非公式併せて9回の記録が見付かった。  西日本での記録は無く、全
  て本州中部以北に飛来している。

  @1,960年 1月 長野県木祖村で初めて確認され、ノハラツグミと命名された。 ♂と認定。
  A1,967年 1月 長野県戸隠村
  B1,985年10月 長野市
  C1,988年 2月 神奈川県伊勢原市 ♂  この時初めて写真撮影された。 図鑑に掲載されている写真は
               この時のものが多い。
  D1,989年 2月 埼玉県浦和市  
未確認情報として記録としては掲載されていない。
  E1,991年 2月 北海道羅臼町
  F1,993年 2月 北海道根室市
  G1,997年 1月 宮城県伊豆沼周辺    
  H2,001年 4月 千葉県印旛沼周辺

    以上である。  デジタルカメラが未発達だったため掲載されている写真は僅かである。


   以下は2,009年2月に京都府の宇治市に現われたノハラツグミで西日本では初の記録と見られ、調べた範
  囲では10例目となる。
   ツグミと同じく地上で採餌する地上性。  樹上ではオジロビタキのように尾羽を上げるポーズが見られた。  
  この個体は図鑑に掲載されている伊勢原市のノハラツグミより黒斑の色が薄く全体的に白っぽく感じたが、他
  の写真を見ると伊勢原市の個体の顔が黒っぽい程度で大きな違いは見られなかった。  
                           
 2,009年2月18日 宇治市
          


    このアングルで見ると図鑑の写真(文一出版・日本の鳥550 山野の鳥)とほぼ同じ。
                            
2,009年2月18日  宇治市
          



   草地を歩きながら地中からミミズを取り出して食べていた。  大勢のカメラマンに取り囲まれて最初は警戒
  していたが次第に馴れてきて餌を探しながら数mの距離まで近付いて来るまでになった。
                            2,009年2月18日  宇治市 
   
          


    400oレンズを構えていたらどんどん近付いてきたが、やはりこちらを気にしているようだ。  大勢が観察に
   訪れてちょっとした騒ぎになっており、これを嫌って早めに抜けてしまうのではとの見方もあったが長居をしている。
   観察機会の稀な珍鳥を大勢の人が観察できたのは良かった。
                           
 2,009年2月18日  宇治市    
          


   ツグミどうよう雌雄同色と見られるが、伊勢原市の個体は♂との記述をみた。 私自身は性別・年齢について
  今のところ判断する力を持っていないが、識別能力に優れた方から第1回の冬羽と教えていただいている。

 
                

                             記:2,009年2月24日



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