メリケンキアシシギ      チドリ目  シギ科  
                                           英名:Wandering Tattler        
                                            学名:Tringa incanus
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     全   長   :28cm  雌雄同色
     観察可能時期:旅鳥として5月〜6月中旬  秋は9〜10月頃だが
少ない。 
     生 息 場 所:海岸の岩礁やテトラポットの上  主に太平洋側の海岸
     類 似 種   :キアシシギ
     特   徴   :春に見掛ける成鳥夏羽は胸から下尾筒にかけて褐色の横斑が密にあり、全体的に黒っ
               ぽくキアシシギより荒々しく見える。
               キアシシギのように海岸の干潟に入ることは稀、水田などに入ることはない。
               秋には成鳥の冬羽や幼鳥が通過するはずだが情報はほとんど無い。

   アラスカで繁殖し、アメリカ大陸の西岸から南太平洋の島嶼部・オーストラリア東岸で越冬する。
   日本では小笠原諸島や伊豆諸島で定期的に見られることから、太平洋諸島から小笠原〜伊豆諸島〜本州
  東岸を経てアラスカに渡るルートが有りそうだ。 
  
  

   
関西以西にも定期的な飛来地が有りそうだが、ネット上では記録が見付からなかった。
 
 東海地方では田原市の太平洋岸の岩礁地帯が定期的な飛来地として知られており、5月〜6月頃に観察で
  きる。


   こんな環境を好む。  ここではキアシシギも見掛けたが、海岸の荒磯から干潟・水田など環境順応性に富む
 キアシシギと違ってメリケンキアシシギの生息環境は限定的だ。
  
                  2,007年5月21日  田原市で撮影
              


    キアシシギと比較する場合に眉班の長さや鼻腔の長さなどが言われるが、一番判りやすいのは下面の濃褐色
   の斑で、濃くて荒々しい横斑が喉から下面にかけてびっしりと存在している。 
    秋の幼鳥や成鳥冬羽は見る機会が無かったので比較できないが、見る機会の多い5〜6月の成鳥夏羽はその
   違いが顕著なので見誤ることはない。   この写真はもっとも判りやすい例である。
                    
 2,007年5月21日  田原市で撮影
       


    距離は20mくらいと近かったが、観察していたのが私たち二人だけだったのですっかりリラックスしてアクビをし
   ていた。
                     
 2,007年5月21日  田原市で撮影
        



                        こちらの方が順光で見やすそうだ。
                      
2,007年5月21日  田原市で撮影    
        


    2,018年5月、春の渡りは続いているか確かめに行った。 数は多くは無かったけど渡りが続いているのを
   確認できた。
                   2,018年5月18日  田原市の岩礁地帯

        

  
    最近は釣り人が多く入っているけど、あまり」影響は無さそうだ。
        

                      
               同一場所でのキアシシギ成鳥夏羽との比較。 
        



                             記:2,008年8月14日
                               2,022年5月23日

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