平成17年4月8日
第6回自然環境保全基礎調査 鳥類繁殖分布調査

 国内に生息する577種の鳥類を対象に生息状況調査を行い、このうち国内で繁殖する鳥類について
第2回基礎調査(1978年)結果との比較により約20年前との繁殖分布の変化を把握する目的で平成
9年から14年度にかけて基礎調査が行われた。
 4月から8月の繁殖期において第2回の基礎調査とほぼ同じ2,317コースで調査した。
約3kmのコースを歩きながら観測するロードサイド調査と定点調査、補完情報としてアンケート調査
が行われた。   情報件数約22万件 内 現地調査は14万件 アンケートは8万件。
 調査対象の577種のうち繁殖の可能性の確認された248種について1区画(約20km×20km、全国
で1,200区画)ごとに集計して各区画における繁殖ランキングを付け、繁殖区画数の変化率が前回と比
較して150%以上のものを拡大種とし、40%以下を縮小種としその間にあるものは変化が見られなかっ
たとする。

 分布が大きく拡大した18種
  
カワウ(5→62)  アオサギ(69→406)  ヤイロチョウ(5→29)  シロハラクイナ(3→16)
  ダイサギ(45→147)  ヒメアマツバメ(11→36)  イスカ(5→16)  オオセグロカモメ(18→55)
  クロジ(55→109)  カラスバト(17→33)  マヒワ(17→33)  ウミウ(25→48)  
  タンチョウ(13→24)  ハクセキレイ(278→457)  ズアカアオバト(23→35)  ハシブトガラ
  (126→192)  オシドリ(80→121)  ケリ(60→90)

   
ヤイロチョウ・シロハラクイナ・イスカなどは拡大傾向にあっても絶対数は少ない。

 
分布が拡大した5種
 
 アマサギ(83→123)  チュウサギ(66→91)  ニュウナイスズメ(131→176)  ヤマガラ(606
  →791)  アカショウビン(178→229)


 
外来生物
 
 ソウシチョウ(0→57)  ガビチョウ(0→21)   以上25種類


 
分布が大きく縮小した6種
 
 ウズラ(46→5)  アカモズ(99→21)  チゴモズ(48→10)  シマアオジ(52→15)
  ヒクイナ(159→47)  ハリオアマツバメ(129→43)

 分布が縮小した20種
 ヨタカ(290→124)  タマシギ(79→37)  サメビタキ(44→24)  シロチドリ(119→66)
 オナガ(162→100)  ホオアカ(219→143)  ヤマセミ(236→153)  エゾライチョウ
 (69→47)  サンショウクイ(330→224)  コムクドリ(204→141)  イソシギ(246→127)  
 ヤマシギ(46→34)  カッコウ(616→480)  ヤマドリ(239→192)  コジュケイ(461→382)  
 ヒバリ(534→488)  コヨシキリ(163→152)  カケス(725→714)  オオアカゲラ(147→145)
 キジ(501→495)

 外来生物 1種
  ベニスズメは日本での自然繁殖は厳しかった模様(42→1)
 
環境省による緑の国勢調査
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