チョウセンオオタカ                 タカ目  タカ科  ハイタカ族
                                     
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   全   長   :50〜60cm前後で亜種オオタカよりやや大きいが、フィールドで大きさでの識別は困難。
   観察可能時期:我が国では冬鳥  
   生息場所   :平地から山地の林地・農耕地などオオタカと同じ。
    特  徴   :日本産オオタカと比べて背中・腹部とも白っぽい。      
   類 似 種   :オオタカ
 

   ロシアから中国など大陸で繁殖する亜種とされていたが、2,000年発表の「鳥学会第6版学名(種/亜
  種)」リストには名前が無く、日本産オオタカとの区別は無いようだ。日本産オオタカは日本固有種とされ
  ている。
   オオタカはユーラシア大陸と北アメリカ大陸に生息し、9亜種に分類されているが北に行くほど色が薄く
  大きくなり、日本産オオタカは9種類の中で最も小さく最も黒味が強いとされている。

   環境省自然環境局発行の「オオタカ識別マニュアル」には次のように記されている。
   
日本において最も広くペットとして飼育され、日本産亜種と外部形態が類似していると考えられるチョウセン
  オオタカ(Accipiter gentilis schedowi)との識別に活用することを目的として作成した。
   日本産オオタカ(Accipiter gentilis)と異なる学名を持ちながら鳥学会では種としては認定されていない。

   ネットで検索してみたら外国のサイトに Accipiter gentilis schedowi はウラルから中国に生息と書い
  てあるものもあり、素性はよくわからなかった。 日本では冬鳥として見られることが多いようだ。 資料は
  多くないが背割で撮った過去の写真をチェックしてみたら同じような幼鳥の写真が有ったので気付かぬまま
  意外と頻繁に飛来している可能性もある。
   
フィールドでの識別ポイントは、腹部の色が薄いことと背中に白い斑があるため全体に白っぽく見えること
  である。

   
   写真はチョウセンオオタカの幼鳥である。 日本産オオタカと比べて胸の色の薄いのが際立っている。
                         2,018年4月13日  愛西市 背割提

         
                 

  
   同一個体を横からみたもの。 背中に白い斑が並んでおり脇腹のハート形の褐色の斑が目立っている。
                         2,018年4月13日  愛西市 背割提

         

               
   背中側から見ると白い斑がさらにたくさん並んでいて白さが目立つ。 この個体は12月18日に初めて見て
  から冬の間何回か見たけど亜種オオタカと比べて警戒心がうすく、堤防脇に止まっているのに車で少しづつ
  近付きながら写真を撮るうちについに20m位前を通過してしまったことがあったが飛ばなかった。 
   堤防ではオオタカの成鳥が1羽同時期に滞在しておりカモを狩ることが多かったが、このチョウセンオオタカ
  はこのあとキジを狙って襲い掛かったけど結果はわからなかった。            
                         2,018年4月13日  愛西市 背割提

         


    このオオタカ幼鳥は日本産亜種オオタカの幼鳥である。背中の色からチョウセンオオタカとの違い
   は鮮明である。 
                       2,016年12月21日  岐阜県海津市

         


    チョウセンオオタカの幼鳥であるが、夕方の光線を浴びているので赤っぽく見える。 風切り羽のタカ斑の
   褐色バンドがオオタカより狭く、わき腹から主翼の付け根に掛けてのハート形の模様などのオオタカとの識
   別ポイントが良く見えている。 
                        2,018年2月18日  愛西市 背割提

         





                        記:2,018年4月24日


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